オジサンの技「呑みニケーション」をオンライン飲み会でいかに発揮するか
※この記事は2022年10月時点の情報に基づく内容です。
昭和40年男である。
そう、いわゆるオジサンだ。昭和の古き良き、古臭く悪しき風習を引きずるサラリーマン。得意ワザは「呑みニケーション」。もはや、それ以外の術は身につけていない世代だ。
上司に相談する際には「呑みに連れてってくださいよ」とすがり、部下が気になる際は「じゃ、呑み行くか」と夜の街へ繰り出す。他社の方とも「たまには一杯どうですか」と人脈を構築して来た。交わした盃の数だけ仕事が生まれた……そう思い込んでいる。
しかし、新型コロナ・ウイルスが世界を襲い、東京都知事からも酒席はご法度と釘を刺され、いっときはもはや開いている店すらなくなった。「呑みニケーション」氷河期の到来だ。
「飲み会」を封じられ、孤独を抱えるベテラン社員
どうやら、こう思っていたのは私だけではなかった。グループウェア大手「サイボウズ」の山田理・元副社長までもが、主催イベント「Cybozu Days」において「自分の得意技とする『飲み会』という手段がなくなる」とぼやいているではないか。「得意技の『飲み会』を封じられ、孤独を抱えるベテラン社員」、衝撃的な見出し。オジサンは、もうギョッとするしかなかった。
logmi Biz|得意技の「飲み会」を封じられ、孤独を抱えるベテラン社員
一方で、同社の女性新入社員が「社会人の飲み会をそもそも体験したことがないので、飲み会にちょっと憧れがあって。『落ち込んだりしても、飲みに連れてってもらえば吐き出して解決したんじゃないかな?』というふうに、ちょっと幻想を抱くことはありますね」と同調しているのは、ちょっとした救いでもある。
CX系列のアンケートによる20代の過半数がその必要性に同意しているという。オジサンにとって、喜ばしい限りだ。
FNNプライムオンライン|“飲みニケーション”を20代の過半数が「役立つ」と回答…意外な結果のワケ
そう、やはり呑みニケーションは社会人の嗜みだ。
サラリーマン生活において、もっとも長く籍を置いたのは、広告代理店。酒席はもはや最重要業務のひとつだった。代理店の肩を持つのであれば、「お得意」との酒席などは、サラリーマンとしての「腕」が試される機会だ。
大前提として、まずは酒席に誘えるほどの信頼関係を構築しなければ、スタート地点にさえ立てない。そして先方の出席者を含め自身の上司も合わせメンバーを選定し人数調整し、スケジュールも抑える。この時、先方出席者と自社の出席者の職位なども合致させる必要があるのは、サラリーマンなら誰もが知る点だろう。
その上で、相手の好みを押さえ、それなりの格の店を、予算を見繕って予約する。店と料理の選定は非常に重要だ。良店であれば相手を感心させ、また絶品料理が続々と登場すれば、もちろん先方への心証も向上しよう。「この店、私用で使わせてもらいますよ」とでも言わせれば成功だ。もちろん、配偶者と同伴で足を運んでもらう機会などには、代わって予約なども入れてあげれば万々歳。上客の場合は、酒席の最後にお土産を用意。リーマンショック以前であれば、最後にタクシーチケットを渡すのも忘れてはならない。こうした技を得意としている代理店のメンバーには、それが余りにも高じグルメ本を上梓した輩も少なくない。
山田氏が語る通り、この手法が使えないということは「武器を封印」されたもの同じことだ。大ピンチだ。
オンライン飲み会の再来
昨今、ようやくコロナが明け少しはこの「武器」を有効活用でできると安堵した矢先、何度もコロナの再流行が押し寄せる。これではオンライン飲み会に逆戻りだ。
それにしても新型コロナが蔓延して以降「5人以上の会食は禁止」「夜9時以降の飲食店営業自粛」など禁止事項ばかり。自治体や会社組織の思考停止ぶりが秀逸である。4人までの会食や21時までの飲み会では、新型コロナ・ウイルスが人間様を慮り感染を遠慮してくれるらしい。みなさん、4人まで21時までであれば、盛大に楽しむべきであろう。
閑話休題。
もちろん「オンライン飲み会」も決して捨てたものではない。その点はすでに考察済だ。
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しかし、さすがに昭和40年男もそろそろ学習せねばならぬ。得意の「武器」である「呑みニケーション」を、いかにオンラインに持ち込むべきか、工夫を凝らすべきではないか。
そこで気づいた。オンライン飲み会のメニュー問題だ。
どうしてもオンライン飲み会となると、参加メンバーそれぞれが好き勝手にメニューを決めることができる傍ら、料理自慢のメンバー自身以外は、ぶっちゃけ成城石井あたりで買い求めたメニューあたりに落ち着いてしまう。オンラインのメリットである、スケジュール調整の容易さ、店舗予約不要、子育て世代の参加可、帰宅時間からの解放……などなどを維持したまま、オンライン飲み会に用意される料理など事前に手配し、趣向を凝らしてみてはどうだろう。つまり、「お得意」が感心するようなメニューを準備する、ここに突破口がありそうだ。
高級デリバリー・メニューで「お得意」をつかめ
少々やる気を見せ、探すとすでにいくつかオンライン飲み会向けのデリバリー・サービスも散見される。
だが、オジサンとしての力量を発揮するためにも、やはり高級メニューの充実に着目したい。
こちらを覗き見すると「お得意」のオジサンたちも喜んでくれそうなメニューが多々。「伊勢海老黄金焼きと尾崎牛サーロイン重」や「オードブル&俺のフレンチ」とパワーワードが並ぶ。これだよ、これ。
他にも、あっさり系メニューや期間限定メニューも並んでいる。
これはかなり重宝するのではないか。オジサンの武器発動である。飲み会の終わりに、オンラインの特徴を活かし、お土産が届いても悪くない。女性向けならお花のデリバリーを発注しておく手段もあろう。
大企業のお偉い方々、新型コロナによる「会食禁止のお達しで……」としょぼくれているなら、こうしたサービスを活用しオンラインでも卓越した「呑みニケーション」の発揮に挑戦してみてはいかがか。オンライン飲み会であっても、幹事として、こうした充実のメニューを手配できるとなってくれば、株も上がるというもの。
オンライン飲み会も新時代に突入である。
私自身、大手を振って忘年会開催が難しかった昨年末、こうした充実したサービスのデリバリーを受け、オンライン飲み会をひどく満喫した過去を告白しておく。素晴らしいメニューにひたすら感心したでの、ここに写真を掲載する。
「呑みニケーション」を武器とするご同輩諸氏、ぜひご研鑽のほどを。
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