oViceは、大企業(従業員数1,000名以上)の情報システム・総務部門に所属しており、社内のオンラインツールの管理に携わっている会社員108名を対象に、オンラインツールの利用・管理に関する実態調査を実施しました。
本調査では、約9割が「社内でオンラインツールを複数利用」と回答しながらも、8割以上がそれらの運用に悩んだ経験があり、それら全てを使いこなせている従業員の割合は30%程度だと考えている人が多いことがわかりました。また、複数ツールを管理・運用する上での課題は「コミュニケーションが複数のツールに分散し、情報が一元化できない」ことが最多であることがわかりました。
■調査概要
調査概要:オンラインツールの利用・管理に関する実態調査
調査方法:インターネット調査
調査機関:株式会社IDEATECH
調査期間:2023年10月19日〜同年10月20日
有効回答:大企業(従業員数1,000名以上)の情報システム・総務部門に所属しており、社内のオンラインツールの管理に携わっている会社員108名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
目次
勤務先でのオンラインツール利用、約9割が「複数利用」と回答
「Q.あなたのお勤め先では、オンラインツールをいくつ利用していますか。」(n=108)と質問したところ、「2~3つ」が30.6%、「4~5つ」が25.9%、「6つ以上」が33.3%という回答となりました。約9割の方が、複数のオンラインツールを日常的に使用していることがわかりました。
Q.あなたのお勤め先では、オンラインツールをいくつ利用していますか。
- 1つ:7.4%
- 2~3つ:30.6%
- 4~5つ:25.9%
- 6つ以上:33.3%
- わからない/答えられない:2.8%
上位は「ビデオ会議ツール」「チャットツール」「勤怠管理ツール」
「Q.あなたのお勤め先では、どのようなオンラインのツールを使っていますか。(複数回答)」(n=108)と質問したところ、「ビデオ会議ツール」が80.6%、「チャットツール」が75.9%、「勤怠管理ツール」が71.3%という回答となりました。
Q.あなたのお勤め先では、どのようなオンラインのツールを使っていますか。(複数回答)
- ビデオ会議ツール:80.6%
- チャットツール:75.9%
- 勤怠管理ツール:71.3%
- 稟議や経費などの申請・承認ツール:69.4%
- カレンダーなどの予定管理ツール:61.1%
- タスク管理ツール:59.3%
- 部署ごとのグループ管理ツール:54.6%
- 社内SNSツール:45.4%
- その他:0.9%
- わからない/答えられない:1.9%
複数ツールの運用により、8割以上が「苦労した経験あり」
使用しているオンラインツールの数に関する質問で「2~3つ」「4~5つ」「6つ以上」と回答した方に、「Q.あなたは複数のツールを運用することで、苦労を感じた経験がありますか。」(n=97)と質問したところ、「かなりある」が32.0%、「ややある」が51.5%という回答となり、8割以上が苦労した経験があることがわかりました。
Q.あなたは複数のツールを運用することで、苦労を感じた経験がありますか。
- かなりある:32.0%
- ややある:51.5%
- あまりない:10.3%
- 全くない:5.2%
- わからない/答えられない:1.0%
課題は?「コミュニケーションが複数のツールに分散し、情報が一元化できない」66.7%で最多
上記質問で「かなりある」「ややある」と回答した方に、「Q.複数のツールを管理/運用することで、どのような苦労を感じましたか。(複数回答)」(n=81)と質問したところ、「コミュニケーションが複数のツールに分散し、情報が一元化できない」が66.7%、「アカウント管理が煩わしい」が59.3%、「ツール数が多すぎて混乱する」が55.6%という回答となりました。
Q.複数のツールを管理/運用することで、どのような苦労を感じましたか。(複数回答)
- コミュニケーションが複数のツールに分散し、情報が一元化できない:66.7%
- アカウント管理が煩わしい:59.3%
- ツール数が多すぎて混乱する:55.6%
- 各ツール本来の機能・役割を生かすことができていない:49.4%
- ツール間の連携が難しい:40.7%
- その他:0.0%
- わからない/答えられない:0.0%
導入ツールを全て使いこなせている従業員の割合、第1位「30%程度」、第2位「50%程度」
「Q.導入されているツールを、全て使いこなせている従業員の割合はどの程度だと感じますか。」(n=108)と質問したところ、「30%程度」が36.1%、「50%程度」が34.3%という回答となりました。
Q.導入されているツールを、全て使いこなせている従業員の割合はどの程度だと感じますか。
- 10%程度:11.1%
- 30%程度:36.1%
- 50%程度:34.3%
- 80%以上:14.8%
- わからない/答えられない:3.7%
適切だと感じるツールの数、約7割が「2~3つ」と回答
「Q.あなたが、頻繁に利用/確認することができるツールの数として適切だと感じる数はいくつですか。」(n=108)と質問したところ、「2~3つ」が65.7%という回答となりました。
Q.あなたが、頻繁に利用/確認することができるツールの数として適切だと感じる数はいくつですか。
- 1つ:8.3%
- 2~3つ:65.7%
- 4~5つ:12.0%
- 6つ以上:9.3%
- わからない/答えられない:4.6%
本調査の全文はレポートをダウンロードいただくとご覧いただけます。変わりゆく職場環境とそれに対する働き手の意識について、より詳細を知る手掛かりに、ぜひ以下リンク先より入手してみてください。
ツールを効率よく使い、コラボレーションするために
対面や物理的な機械を用いて行わなければならなかった手続きを手元で済ませることができるなど、業務の効率を向上させるために役立つのがオンラインツールの良さです。ところが、今回の調査では、ツールの数が増えることで情報が一元化できず苦労を感じていることがわかりました。
働き方の常識も年々アップデートされていますが、柔軟な働き方が広まるにつれてこうしたツールの活躍の場もより広がっていくことでしょう。働く場におけるツールのアップデートや管理方法の見直しも今後は必然となっていくと考えられます。
世の中には実際にはさまざまなタイプの情報のやり取りがあるにもかかわらず、そのすべてを「コミュニケーション」という一つの単語で表されることも多いです。コミュニケーションの目的に応じて、管理される場(ツール)にそれぞれ最適解があることに気付くと、より良いコラボレーションが生み出される組織となっていくのではないでしょうか。
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