テレワークで集中できない原因とは?即効性の高い解決策を一挙公開!
テレワークは従業員が業務に応じて時間や場所を選択し、生産性を高められる働き方ですが、環境によっては集中力を阻害されやすかったり、自己コントロールが持続せず倦怠感を感じやすかったりする人もいるようです。調査では、テレワーク経験者の約98%がモチベーションや集中力の低下を感じたことがあると答えています。
世界各国と比較し、日本は「テレワークよりもオフィスで仕事をする方がはかどる」と感じる人が多い傾向です。テレワークの方が生産性高く働けるという声は、グローバル平均が約7割なのに対し、日本は4割強と大きく差があります。
企業が業務のオンライン化や勤怠管理の見直しなど、テレワークに合わせて社内整備を進める一方で、テレワーカー自身が集中力を高める工夫をし、従業員一人ひとりの成果を最大化することが大切です。本記事では、テレワークで集中力が落ちてしまう要因と、解決アイデアについて解説します。
参照:
縁結び大学|98%がテレワーク中の集中力低下を経験!男女300人に“集中力アップ”対策をアンケート
Aobe Blog|日本人はテレワークだと仕事に集中できない?!7カ国約3,500人に聞いた未来の働き方調査
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テレワーク環境で集中力が落ちてしまう原因とは
テレワーク中に集中力を欠いてしまう原因は、環境的側面と生活習慣の大きく2つに分けられます。
原因① 環境・設備が仕事に相応しくない
仕事の時間帯に家族や同居人がいる
家庭を持つ人やルームシェアをしている人など同居人がいる状態は、仕事中に声をかけられたり、物音が気になったりする可能性があります。特に小さい子供やペットは空気を察することが難しく、集中している時でも近寄ってくるため、仕事場が確立されていない場合、気が散りやすくなるでしょう。
仕事場で使う部屋や机周りが散らかっている
仕事に関係のないものが散在している部屋は落ち着いて仕事に向かいづらくなります。散らかった状態が気になり、途中で片付けたくなる人もいるでしょう。また、仕事で使う紙資料などが埋もれてしまうと探す手間がかかり、非効率です。
座席の近くにソファやベッドがある
寝室やリビングを使う場合、近くにソファやベッドがあるため、気軽に仮眠などを取りやすくなります。適度な休憩は必要ですが、時間管理の意識を強く持たなければダラダラと過ごしてしまうため、注意が必要です。
屋外からの雑音が多い
自宅周辺で工事をしている、もしくは町の喧噪が聞こえてくるなど自身ではどうしようもない騒音に悩まされる人も多いでしょう。鳥の声や雨音のように、聴くことで癒し効果につながる音もありますが、煩わしい音は集中を妨げます。
通信環境が不安定
インターネット環境の質は、テレワークの生産性に大きく影響します。オンラインで作業をしている最中やビデオ会議中に通信が途切れれば、業務が止まってしまうだけでなく心理的ストレスやモチベーション低下につながります。
デスクワークに向かない椅子や机を使用している
自宅で使う生活用の家具はデスクワークに適した設計にはなっていないため、長時間仕事をしていると肩こりや腰痛を伴う可能性があります。また、室内に充分な明るさが確保できていない状態では、画面の視認性が落ち、眼精疲労や視力低下につながりやすくなります。傷みや疲れの蓄積は、集中力維持を妨げるでしょう。
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アイデアが生まれるような刺激がない
企画やクリエイティブ職など新たなアイデア創出が必要な職種では、豊かな発想につながるような刺激が大切です。在宅では見慣れた景色に囲まれているため、考えが煮詰まりやすいでしょう。また、クローズドな環境では社内メンバーとの偶発的な会話が生まれず、視野を広げるチャンスが得づらいと言えます。
原因② 生活習慣にメリハリがない
睡眠時間が不規則
オフィス通勤では朝決まった時間に出社するため1日のリズムが安定しやすいですが、在宅では場所移動がなく、生活との区切りがつけづらいため、朝寝坊や夜更かしをしやすくなります。睡眠不足が続けば脳の働きは鈍くなり、日中帯も眠気に襲われやすくなるでしょう。
間食の頻度が高い
在宅での仕事は行動範囲が限られるため手持無沙汰に感じやすく、お菓子などをつまむ頻度が高くなりがちです。周囲の目が無いことも間食しやすい要因の一つでしょう。リフレッシュは大切ですが、度が過ぎると効率が落ちてしまいます。
スマホを頻繁に触る
そもそもスマートフォンを頻繁に触る人は、仕事中でも通知がくる度にチェックしたり、アプリを開いて見入ってしまったりと、作業の手が止まりやすくなります。間食と同様、周りの目が無いことでスマートフォンを触ることへの抵抗が無くなり、頻度に拍車がかかってしまいます。
集中力アップに役立つ対策10選
テレワークで生産性高く仕事をするためには、効率的に仕事をしやすい空間作りや、健康的な生活パターンを取り入れるのがおすすめです。具体的な10のアイデアを紹介します。
①生活スペースと仕事スペースを分ける
自宅の間取りにもよりますが、可能であれば生活する空間と仕事をする空間は分けた方が賢明です。食事や睡眠をとる場所に仕事を持ち込まず、専用の部屋を準備したり、生活スペースの中に仕事用の区画を作ったりすると良いでしょう。デスクを囲うように床にテープを張り境界線を設けたり、パーティションで立体的な仕切りを付けるなど、工夫次第で仕事場を独立できます。
②家族の理解や協力を得る
自宅で仕事中は集中する必要がある旨を家族に話し、できるだけ干渉しないようにお願いすることも大切です。仕事中かどうか見分けづらいと、家族も話しかけていい状況かどうかわからないため、始業と終業時刻を家族に伝えたり、オンライン会議がある日は事前に時間帯を伝えておくと安心です。
③身だしなみを整えてから仕事を始める
仕事で1日家に籠る場合でも、身だしなみを整えてから着手すると一定の緊張感が生まれ、集中しやすくなります。朝起床後、出社時と同様に服を着替え、顔を洗い髪型を整え、仕事モードへと気持ちを切り替えましょう。
④散歩やトレーニングなど適度な運動を取り入れる
仕事前や休憩中の時間を使い、散歩やストレッチなどで体を動かすと脳の活性化につながり、集中力が高まります。また、外に出て日光を浴びることで、自律神経が整い睡眠リズムも安定するでしょう。
⑤BGMや香りで集中力を高める
聴覚や嗅覚に働きかけることで心身を落ち着かせ、集中力を高める方法があります。物音一つない部屋は落ち着かない、という場合は、自分にとって心地の良い音楽をかけると効果的です。また、アロマオイルやお香の香りで気分転換するのもおすすめです。種類によってリフレッシュできたり覚醒されたりと効用が異なるため、気分に合わせて選ぶと良いでしょう。
⑥一日のスケジュールを細かく立てる
勤務時間を有効に使うために、日単位で細かくスケジュールを立ててから仕事を開始すると、終わらせようという意識が高まり、仕事に没頭しやすくなります。その際、食事の時間や休憩時間も充分に取れるように予定を組むことと、各タスクの目標達成率も設定すると、効率的に仕事をしやすくなるでしょう。テレワークはタイムマネジメント力が無ければうまくいきません。
⑦正しい姿勢を保てる机や椅子に交換する
デスクワークは同じ姿勢のまま長時間仕事をするため、体に負担をかけた状態を続けていると疲労が溜まりやすくなります。良い姿勢を保てる椅子や、立ち姿勢でも仕事ができる机などを新たに調達し、体へのストレスを軽減することで眼精疲労や腰痛の予防になります。
⑧パソコンのスペックやWi-Fi環境を強化させる
仕事で使う周辺機器をバージョンアップするのも良いでしょう。テレワークでは会議を始め、さまざまな業務をオンライン上で進めるため、多画面を開いたりカメラ機能を頻繁に使ったりと、オフィス以上にパソコンや通信機器へ負荷がかかりやすくなります。購入の初期投資よりも、機器のスペック不足で生産性が低下する方が大きな損失になることを意識しましょう。
⑨納期や進捗を可視化して目に入るところにセットする
プロジェクトやタスクなど中長期に渡る仕事は、こまめな目標設定と成果管理をするとマンネリ化しづらくなります。その日に何をどこまで進めるのか、具体的なTodoを紙に書いて手元に置いたり、プロジェクト管理ツールなどでメンバーに公開したりすると、スピード感を持って仕事しやすくなるでしょう。
⑩上司やチームメンバーとのコミュニケーションを増やす
仕事上の報告・連絡・相談はもちろん、雑談などカジュアルな会話を社内メンバーとすることで、気分転換や刺激につながります。脳科学においても、会話は脳を活性化させる効果があるとされています。積極的にコミュニケーションを取り、脳にメリハリを与えましょう。
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