テレワークで失われたコミュニケーションが取り戻せる「バーチャルオフィス」とoviceの特徴
※本記事の内容は、2021年8月時点の情報に基づきます
新型コロナウイルス感染症の拡大により、日本でも急速にテレワークが進行しました。テレワークによって場所に縛られずに仕事ができるようになった一方で、チーム内でのコミュニケーションに課題を感じる方も少なくありません。そこで注目されているのが「バーチャルオフィス」です。
本記事では、バーチャルオフィスが注目されるようになった背景や導入メリット、その特徴について解説します。
目次
テレワーク化によりオフィスは縮小傾向に
コロナ禍でテレワーク化が進む中、オフィスは縮小傾向にあります。また、企業も既存の価値観を刷新し、出勤を前提としない働き方を取り入れています。
このようなオフィス縮小の流れの中で注目され始めたのが「バーチャルオフィス」です。バーチャルオフィスという用語は、①オンライン空間上にある「仮想オフィス」と、②現実空間にあり登記上の住所貸しなどを行っている「レンタルオフィス」の2つの意味で用いられています。
oviceのような仮想オフィス
バーチャルオフィスのもう一つの定義は、oviceのような仮想オフィスに用いられます。oviceでは現実のオフィスを再現したバーチャルなスペースが用意されており、チャットや音声による会話、Web会議など様々なコミュニケーションをオンライン上で行うことができます。
oviceではアバターを動かしてバーチャルなオフィス内を移動することができます。音声会話では、相手との距離や向いている方向によって声の音量が変化するため、リアルなコミュニケーションを体感できます。
2020年8月にサービスをリリースしてからこれまでに3000件以上の利用実績があり、バーチャル空間に存在するオフィスとしては日本で最も利用されているサービスです。
Weworkのようなレンタルオフィス
バーチャルオフィスという用語は、Weworkのようなレンタルオフィスを定義する言葉として用いられています。
これらのレンタルオフィスでは、契約して実際にオフィスで仕事ができるほか、法人登記をする住所などを取得するサービスが提供されています。
このように、会社の所在地を取得し、郵送物や連絡先などを登録するためのオフィスをバーチャルオフィスと呼ぶことがあります。
oviceのメリット5つ
テレワークが浸透する中、oviceはオンライン上のコミュニケーションにどのような良い影響をもたらすのでしょうか。「気軽さ」をキーワードに、導入のメリットを考えてみましょう。
①簡単な確認/仲間の会話に聞き耳。メンバーの「現在の状態」可視化
Web会議システムとして最もよく利用されているZoomは、 会議の予約や各種ツールとの連携などWeb会議ツールとしての利便性に特化しています。
一方、Web会議ツールはあらかじめ日時を決めて利用する性質が強いため、気軽なコミュニケーションをする場所としてはあまり向いていません。
テレワークで働く人達に行われた調査では、「テレワークを利用する際に不便・不安点」として、会社の同僚や上司、部下とのコミュニケーションに支障を感じている人が半数近く見られました。
一方で、「取引先や顧客とのコミュニケーションに支障がある」と回答した人の割合は20%にとどまっています。このような結果から、テレワークでは会社のメンバーとの日常的なコミュニケーションが難しいことが課題と考えられます。
oviceでは、チャットや音声による会話、ビデオ通話など様々なコミュニケーションをスペース上でシームレスに行うことができるため、テレワーク環境で不足しがちな「気軽な」コミュニケーションが可能です。会社でのコミュニケーション不足に課題を感じているのであれば、oviceによって現状を改善できるかもしれません。
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また、常にバーチャルオフィスにアクセスしていれば、アバターの形でメンバーの様子を把握できます。アバターとアバターが話している様子からは、誰と誰が話しているのかもすぐわかります。エリア区分によって商談中などの状況をお知らせするような運用にすれば、一日中、どのような動きをしているのか確認することも可能です。
②孤独感が和らぎ帰属意識が高まる
テレワーカーは会社のメンバーと接する機会が減るため、孤独感を感じやすい傾向が見られます。株式会社パーソル総合研究所がテレワーカーを対象に行った調査によると、テレワークの頻度が高くなるほどテレワーカーの孤独感も高まることがわかっています。
oviceではバーチャルオフィス内で会社のメンバーと同じ時間を共有できるため、テレワーカーの孤独感を抑える効果が期待できます。また、組織のコミュニケーションが活性化されるため、帰属意識も高まりやすいでしょう。
仕事上のやり取りだけでなく、いつでも何気ない会話ができる環境であれば、テレワークの頻度が増えても安心です。
③その場で画面共有やビデオ通話が可能(ミーティング用URL発行は不要)
oviceはチャットやマイクによる音声会話のほかに、必要に応じて画面共有やビデオ通話も可能です。
普段の気軽な会話はチャットや音声会話で、ちょっとしたミーティングなどではビデオ通話機能を利用すると良いでしょう。
oviceでは、画面内のボタンをクリックするだけで簡単に画面共有やビデオ会議を行うことができます。わざわざ今話せるか電話で確認したり、会議のためのURLを発行・共有したりする必要がなく、その場ですぐにコミュニケーションが可能となるのは、oviceを導入することにより得られるメリットです。
④秘密の話は会議室で
oviceは基本的にオープンな環境であり、スペース内の音声会話は近くに行けば誰でも聞くことができます。普段の会議やちょっとした打ち合わせ、資料の確認などはバーチャルオフィス内の立ち話で済ませた方が効率的です。
一方で、人事評価などの秘匿性の高い情報のやり取りは他のメンバーに聞かれるわけにはいきません。
そこで、oviceでは鍵付きの会議室を設けており、会議室で会話をすることで誰にも他のメンバーに聞かれることなく打ち合わせをすることができるようになっています。
このように、oviceでは普段の気軽な会話から重要な会議までバーチャルオフィス内で完結させることができます。
⑤レイアウトを簡単に変更できる
気軽にレイアウトを変えられる点はoviceならでのメリットです。oviceのバーチャルオフィスのレイアウトは画像データのため、簡単にレイアウトを作成・変更することができます。
例えば、テンプレートで用意されているレイアウトに変えたり、物理オフィスと同じレイアウトのデザインを作成して適用したりすることが可能です。
季節の雰囲気を取り入れたデザインにすれば、気分転換になり、意欲向上などの良い効果が見込めるかもしれません。
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oviceのデメリット2つ
テレワークにおいてoviceを利用することで、当然デメリットを感じる可能性もあるでしょう。しかし、これらのデメリットは組織内のマネジメントや自己管理を徹底することで最小化することができます。
①心理的安全性の低いチームでは監視の要素が強くなる
テレワークの普及と共に問題となっているのがテレワークにおける「監視」です。管理職が部下のテレワーク中の行動を管理するため、専用PCのログオン時間やマウスのトラッキング情報などを確認できるツールを導入したり、Web会議ツールでビデオをオンにしたまま勤務させたりといったことが増加しています。
oviceは上司と部下が同じ空間で仕事をするため、メンバーの行動をある程度把握することができます。つまり、心理的安全性の低いチームでは監視ツールにもなってしまうのです。
oviceはチーム内のコミュニケーションを円滑にするバーチャルオフィスです。チームメンバーの心理的負担を強いる体制になっていないか、組織のマネジメントを見直してみる必要があるでしょう。
②作業に集中できない可能性がある
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oviceのバーチャルオフィスでは多くのメンバーが作業することになります。作業に集中したいときにメンバーに話しかけられると仕事の効率が落ちてしまう恐れがあります。
対策としては、バーチャルオフィス上に作業用の専用スペースを設けておき、集中したい場合はそこに移動するなどの方法が考えられます。