テレワークには社員にとっても大きなメリットがあり、アンケート調査では肯定的な意見が8割近くとなる結果も出ています。しかし在宅勤務を経験したからこそわかってきたデメリットもこの1年ほどで明らかになってきました。在宅勤務はこれからも選択肢として残り続ける上、人材獲得や企業の市場競争力にも影響すると考えられます。この記事では在宅勤務のメリットそしてデメリットを整理し、家でできる仕事についてもご紹介します。
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目次
在宅勤務とは?
在宅勤務とは、その名の示す通り、居住空間である自宅で業務にあたることです。特定のオフィスへは出社せず、生活する自宅で仕事をします。
ただし、在宅勤務とテレワーク、リモートワークなどは微妙に意味合いが異なっています。
在宅勤務、テレワーク、リモートワークの違い
在宅勤務を「テレワーク」と表現されることもありますが、テレワークは時間や場所にしばられずに仕事をすることを指しており、業務場所は自宅とは限りません。テレワークは自宅を執務場所とする在宅勤務のほか、移動中に業務を行う「モバイルワーク」、サテライトオフィスやコワーキングスペースを利用する「施設利用型テレワーク」の形態があります。
テレワークや在宅勤務を組織に導入する場合には、執務場所を自宅に限るのか、限定せずどこでも良いとするのかを検討しましょう。
テレワーク | 在宅勤務 |
モバイルワーク | |
施設利用型テレワーク |
また、リモートワークはテレワークとほぼ同じ概念ですが、オフィスから離れていることを指す概念なので、こちらも在宅勤務とは限りません。
在宅勤務のメリット
在宅勤務には、社員、企業の双方にメリットがあります。
社員にとってのメリット
社員にとっての在宅勤務のメリットは、以下3点です。
- ワークライフバランスがとれる
- 出勤によるストレスの軽減
- 希望する地域に住むことができる
総じて、社員の満足度が向上することが期待できます。在宅勤務は特に、これまで家族のケアを担っていた女性にとって、勤務の可能性を広げてくれる選択肢となります。たとえば、保育園に預けた子供の送り迎えや、体調不良に対応するためにオフィスを離れなければならない状況では、女性の労働時間はどうしても制限を受けてしまいます。男性の時短勤務や育休取得が進んでいるとはいえ、多数の家庭では女性側がこうしたタスクを引き受けている場合が多いでしょう。在宅勤務であれば、移動時間が節約できるだけでなく、保育園に登園できなくても場合によっては業務にあたることができます。育児により職場への貢献度が落ちてしまっていると考える女性の心理的負担も解消できます。
企業にとってのメリット
企業にとってのメリットは、社員にとってのメリットよりも多岐に渡ります。
- 企業イメージの向上
- 優秀な人材の確保
- 交通費やオフィス家賃の削減
- 社員の疲労が軽減され、生産性が向上
- 「可能なら参加」といった無駄な会議が減る
- BCP(事業継続計画)として機能する
オフィス勤務だけでなく、状況にあわせて在宅勤務が選べることは、組織として合理的判断を重んじているという姿勢を示すことにつながり、企業イメージを向上させます。また前述のように、家族のケアのため勤務時間に制約がある人材の活用にもつながり、多様性を重んじていることも社会に対しアピールできるでしょう。
また在宅勤務が可能となることで社員にとって前述のようなメリットが生まれるため、優秀な人材の確保につながります。たとえばBBCの取材では、ゴールドマンサックスで働く男性が、同社トップが将来的にはリモート勤務を取りやめる旨を発言したことを受けて、転職を検討していることが紹介されています。
<参照>BBC NEWS|在宅勤務は「新たな日常」ではない 米ゴールドマンのCEOが変化を否定
また在宅勤務を導入することは、社員の勤務地域を分散させることにもつながり、災害時などのBCP(事業継続計画)の一環としても機能します。たとえば東京における事務機能がなんらかの理由で停止した際にも、大阪にいる社員により対応が可能になります。リアルのオフィスだけを執務スペースとしないことで、地域をまたいだ業務分担も日常的にしやすくなります。
また在宅勤務を導入することは、社員の勤務地域を分散させることにもつながり、災害時などのBCP(事業継続計画)の一環としても機能します。たとえば東京における事務機能がなんらかの理由で停止した際にも、大阪にいる社員により対応が可能になります。リアルのオフィスだけを執務スペースとしないことで、地域をまたいだ業務分担も日常的にしやすくなります。
在宅勤務のデメリット
在宅勤務にはメリットだけでなくデメリットもあります。起こりうる事態と、解決策について整理します。
社員にとってのデメリットと解決策
社員にとっての在宅勤務のデメリットは、以下4点です。
- 孤独を感じやすい
- 過程を評価されづらい
- オンオフの切り替えがしづらい、できない
- 長時間・深夜まで仕事をしてしまう
一点目は「孤独を感じやすい」です。通勤時間や物理的オフィスに縛られない分、同僚や上司との交流が減ってしまい、組織の一員としての実感を得られず孤独を感じるケースがあります。
単純に交流の時間や回数を増やすのではなく、「気軽に発言してよい」「周囲は自分の発言に耳を傾けてくれる」という考えや感覚を持ってもらえるようなアプローチが必要です。たとえば、テキストメッセージは対面での会話と異なる印象を与えるという特性があることを覚えておきましょう。
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またビデオ会議ツールを使った雑談や面談の時間には、どうしても義務感や業務に対応しているという印象が生まれがちです。Slackなどコミュニケーションツールを用いて「分報」や「タイムライン(社内Twitter)」のように、気軽に書き込める仕組みを取り入れるとよいかもしれません。これにより、過程を評価されづらいというデメリットの解消も期待できます。
こうした新たな取り組みは形骸化してしまうことも少なくないため、布教するメンバーを指名するなどの準備が大切です。メンバーには、こまめに反応をしてあげるように呼びかけます。
布教メンバーには先輩社員や年長者を含めれば、日本社会での年長者の行動を尊重する気風を活かして新しい習慣を根付かせることにつながるでしょう。oviceのようなアバターで利用するバーチャルオフィスであれば、音声での交流も気軽に発生します。
<参照>20代のテレワークに落とし穴 ~若手には特別な配慮と対策必要
オンオフの切り替えは、空間を仕切ることでうまくいくこともあります。仕切りや植物、照明やBGMなどさまざまなアイデアがあるので、試してみるといいでしょう。
勤務時間が長時間になってしまうことは、オンオフ切り替えができていないことが根底にあったり、業務量が適切でなかったりといった原因が考えられます。後者の場合は上長や先輩が状況を聞き出し、解決を図ることが必要になるでしょう。
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企業にとってのデメリットと解決策
企業にとってのデメリットも少なくありません。主に以下5つに分類できます。
- 社員同士のコミュニケーション不足
- コミュニケーションの齟齬
- 社員の健康を損なう可能性
- セキュリティの確保
- 生産性の管理
在宅勤務を取り入れることで、対面でのコミュニケーション機会はどうしても減少します。企業にとって、もっとも解決が困難に感じられるのは、社員同士のコミュニケーション機会の減少ではないでしょうか。中には「雑談などなくても業務遂行に問題はない」というタイプの人や業務も存在しますが、反対に雑談がなければ進まなかった部類の仕事もあるはずです。
またコミュニケーションの手段が限られることで、行き違いも起こりやすくなります。前述のように、テキストメッセージが相手に与える印象について意識する事に加え、雑談の機会を持っておくことで、万が一トラブルの種が生まれても「この人の意図は異なるかもしれない」と好意的に解釈する余地が生まれます。
在宅勤務やリモートワークの広まりによって、勤務後の飲み会がなくなったことを喜ぶ声も聞かれます。しかし実は、飲み会に限らず、業務外の交流にはポジティブな効果もあります。オンライン懇親会を適切な頻度で開催することも解決策の一つです。バーチャル空間を提供するoviceでは、社内イベント開催のノウハウもあるのでこうしたサービスを頼るのも一つの選択肢です。
その他のデメリットについては以下リンク先の記事で解説しています。
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アフターコロナでも企業に求められる「在宅勤務」
感染症拡大防止のために普及した在宅勤務ですが、今後は生産性を向上させるため、あるいは企業の成長のための「在宅勤務」「リモートワーク」が普及していくと考えられます。「ニューノーマル」という言葉に表れているように、これからの勤務スタイルは以前とは異なるものになり、新しい常識が生まれ、企業や社員はそれに対応することが必要になるでしょう。
コミュニケーションの様式もその一つです。在宅勤務やリモートワークにおける課題を解決するため、さまざまなツールが提供されてきました。oviceを活用したバーチャルオフィスは就業のオンオフ切り替えにも役立ち、また偶発的な会話を対面同様に交わすことができます。新しい常識に合致したツール活用が、今後の企業の発展を左右するかもしれません。
オンボーディングや、営業チームと営業支援チームの連携強化、「細かな確認事項」のための時間削減など、様々な目的でoviceは使われています。それぞれのケースを紹介。