目次
#ニューワークスタイル/vol.1 株式会社ニット
※この記事は2022年5月に公開されたものです。製品のデザインは現在と一部異なります。
新型コロナウイルスの影響で、新しい生活様式を余儀なくされてから約2年の月日が経ちました。私たちの働き方も大きく変わり、単に「リモートワーク」という言葉ではまとめられないほど、働き方も多様化してきています。
そのような状況の中、oviceMagazine編集部では「#ニューワークスタイル」というテーマで、より柔軟で多様な働き方を目指した取り組みをシリーズで紹介します。
第一弾はオンラインアウトソーシングサービスを手掛ける株式会社ニットの小澤美佳さんと宇治川紗由里さんにインタビューしました。「未来を自分で選択できる社会をつくる」をビジョンに掲げ、2015年の創業当初からフルリモートで会社を成長させてきた同社。過去数年と今を比較して、社内のリモートワークにおける変わった部分と変わらない部分を知っているのも同社ならではの知見です。これまでと現在の働き方について聞きました。
リモートワークは目的ではなく手段。初期には苦戦も…
ー創業当初からフルリモートを実践しているとのことですが、その背景を聞かせてください。
小澤:
フルリモートを取り入れたのは、代表秋沢が起業する前にアメリカを横断していた時の体験に起因します。当時、彼は日本の知り合いの会社も手伝っていて「どこにいても仕事ができるんだな」と思ったようです。
その経験から、誰もが自分で働き方を選べるように、2015年の創業時からリモートワークを実施してきました。
宇治川:
リモートワークは目的ではなく「自分で未来を選択できる社会」というビジョンを実現するための手段です。私自身も家族の仕事の関係で世界を転々としていたので、秋沢が掲げるビジョンに共感してジョインしました。今はルワンダにいながら、人事として働いています。
海外にいる私に「人事としてフルコミットしてくれないか」と誘ってきた時は驚きましたけどね(笑)
関連記事:
フレキシブルな働き方が人生の選択を増やす。働き方事例シリーズvol.5「越境テレワーク」
ー今でこそ当たり前のリモートワークですが、2015年当初はまだ普及していなかったと思います。先進的な働き方だったからこその苦労はありませんでしたか?
宇治川:
当時はオンラインミーティングすら普及していなかったので、苦労もたくさんありました。採用面接をしようにも、ネットが繋がらなくて面接ができなかったり。入社してからも、テキスト中心のコミュニケーションに慣れていなくて、ものすごい長文を送る方もいて。
今でもリモートワークに戸惑う方はいますが、当時に比べたら本当に少なくなりました。ここ数年で働き方に対する意識は大きく変わったと実感しています。
新卒採用を機に新ツール導入 擬似的に「会っている」を実感
ーリモートワークにはデジタルツールが欠かせませんが、どのようにツールを選定していますか。
宇治川:
様々なツールを試しながら、メンバーの反応を見て決めています。試しにツールを導入して、2週間毎にアンケートをとり、反応のよいツールを選定しています。会社が勝手に決めるのではなく、メンバー全員にツールの情報をオープンにしてみんなで決めてきました。
ー今年(2022年)の4月からはoviceも活用してくれていますね。これまでもリモートワークをしてきた中で、なぜこのタイミングでバーチャルオフィスを導入しようと思ったのでしょうか。
宇治川:
バーチャルオフィスを導入しようと思ったのは、今年初めて採用する新卒社員を迎えるために、教育環境を整えたいと思ったからです。これまでもバーチャルオフィスを導入しようと思ったことはあるのですが、社会人経験のある中途メンバーだけなら、わざわざお金をかけてまで導入する必要はないと判断してきました。
しかし、初めて社会に出る学生たちを育てるには今の環境では不十分だと思いまして。もっと気軽に先輩に相談できる環境を作るためには、バーチャルオフィスが必要だと思ったのです。
関連記事:
リモート時代のウェルビーイングに必要なのは「見える・見られる」というコミュニケーション
ー様々なバーチャルオフィスがある中で、oviceを選んだ理由を聞かせてください。
宇治川:
理由はいくつかありますが、その一つは「手軽さ」です。私たちは400名の組織ですが、正社員はわずか20名ほど。あとは業務委託のフリーランスの方々です。そのため、気軽に参加して利用できるoviceが私たちには合っていました。
小澤:
一画面で全体が見渡せるのも大きなポイントでしたね。他のバーチャルオフィスは没入感はすごくても、誰がどこにいるか分かりづらいサービスもあって。
oviceなら入った瞬間にどれくらいの人がいるのか一目でわかりますし、誰と誰が話しているかもなんとなくわかります。直接話すわけでなくても、oviceにいると擬似的に「会っている」感覚になれるので、本当にオフィスに出社しているようですね。普段は全然話さないメンバーも、oviceで見かけるだけで不思議と近くにいる感じを得られます。
テキストコミュニケーションの“負”が解消された
ーoviceを利用するにあたって、ルールなどがあれば教えてください。
宇治川:
特にルールは作っていません。朝会ったら挨拶をするなど、オフィスで普段行っていることを続けているだけです。
ールールを決めずともちゃんと機能しているんですね。oviceを導入してから社内の変化を感じますか?
小澤:
雑談が増えたと思います。以前から週に一度、金曜日の15時〜を雑談の時間と決めていたのですが、oviceを導入する前は2~3人しか集まりませんでした。当時はオンライン会議ツールを使っていたので、参加するまでどれくらい集まっているかわからず、あまり参加する気にならなかったんじゃないかと思います。
それが、今では10人ほどは集まって盛り上がっています。oviceだと集まって雑談しているのが見てわかるので、自分もその輪に入りたいんと思うんです。リアルでも人が集まっていると、自分も参加したくなりますよね。それがovice上でも再現されています。
宇治川:
コミュニケーションの質も変わったと思います。以前はちょっとしたやりとりはテキストで行っていたのですが、書く方も読む方も負担になっていました。書く方は「わかりやすく書かなきゃ」と考えなければいけませんし、読む方も忙しい中で読んで返すのは大変です。
テキストなら10分かかるやりとりも、oviceで1分話せばことたります。テキストコミュニケーションが苦手な方にとっては、コミュニケーションがしやすくなったのではないでしょうか。特に入社したばかりの方はテキストコミュニケーションが苦手な傾向があるので、oviceのおかげで会社に慣れるのも早くなったと思います。
小澤:
テキストコミュニケーションが減ったことで、コミュニケーションの齟齬も減ったと思います。チャットだと、相手の表情が見えないので、敵対視しているわけじゃないのに、つい文面が攻撃的になってしまうことがあって。
そんなやり取りも、oviceで顔を見ながら話せば齟齬なく伝わるんですよね。この「ちょっとした対話」が気軽にできるようになったことは、oviceを導入しての一番のメリットだと思います。
関連記事:
Slack,Zoom,ovice…コミュニケーションツール、どう使い分ける? 3つの事例を紹介
ーコミュニケーションの質が大きく変わったんですね。
宇治川:
直接的なコミュニケーションだけでなく、空間を共有していることで安心感も生まれたと思います。私は海外で働いており、他のメンバーとは物理的に離れているんですが、oviceに行ってみんながいるのを見るだけで安心することがあります。
直接話すわけではなくても、oviceにいることが重要だと思うので、私も働いている時はできるだけoviceにいるようにしています。人事として相談される立場ということもあり、みんなが気軽に相談できるようにしたくて。メンバーの中には家事や子育てが落ち着く20時以降に働く人もいて、時差のある私が日中oviceにいると相談してくれることもあります。
場所に縛られない メンバーの“自分らしい選択”が会社の成長に繋がる働き方
ー新しい働き方を積極的に追求しているニットさんですが、理想の働き方とはどういうものでしょうか。
宇治川:
私たちは具体的に理想の働き方というものは定義していません。なぜなら、私たちが想定していないような働き方を希望している方もいるので。私たちが理想を掲げるのではなく、それぞれのメンバーが描く未来を会社が支援していく。そんな関係性を強めていきたいと思っています。
実際に、今年入社した新卒社員の中には「3年後には、日本と韓国を行き来して働きます」と宣言している人もいて。誰もが理想の働き方を共有できる場を用意することで、会社はそれをサポートする存在になりたいと思っています。
小澤:
強いていうなら、お互いの個性を尊重し、多様性を認め合える働き方を作っていきたいですね。コロナで働き方が大きく変わり、これまで先進的だと言われてきた働き方が当たり前な世の中になってきました。
そのような時代の中で、メンバー一人ひとりが自分らしい選択をして、それが会社の成長に繋がるような働き方を作っていきたいと思います。
関連記事:
“フレキシブルワーク”oVice社の実践と、バーチャルオフィスが役立つ理由
バーチャルオフィスがチームにもたらすもの
ー最後に、どんな会社にバーチャルオフィスのoviceをおすすめしたいか聞かせてください。
小澤:
チームの繋がりに課題を感じている会社におすすめです。コロナ禍で入社した方の中には、一度も他のメンバーに会ったことがない人もいると思います。そのような状況では、オンライン会議ツールだけではなかなか距離が縮まりません。
oviceなら、直接会えなくても場を共有している感覚を得られるので、オンライン会議ツールよりもチームの繋がりを感じられると思います。
宇治川:
ルールが嫌いな人が働いている会社におすすめです(笑)。oviceはルールがなくても、導入さえすればみんな自由に使ってくれます。私たちはフリーランスの方も多く、会社が決めたルールに縛られたくないという方も少なくありません。
そんな方もoviceは自由に使いこなしているので、厳しいルールの中で組織運営をするのではなく、1人ひとりが自分らしく働ける環境作りを目指したい会社はぜひ活用してみてください。
新しい働き方・コラボレーションを「バーチャルオフィス」で実現。9社の事例を一つの資料でご確認いただけます。