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BCP対策事例まとめ|製造・小売・金融・IT・介護などの業種別に解説

BCP対策とは予期せぬ事態が発生した際に、事業の継続および復旧ができるように対策を講じることです。例えば、2011年の東日本大震災や2020年の新型コロナウイルスの感染拡大などを契機に、その重要性はますます高まっています。

しかし、国内においてはBCP対策を実施している企業はまだまだ少ないのが現状。その原因として、BCPを策定するスキル・ノウハウが不足していることが挙げられます。

この記事では、BCP対策事例を「製造」「小売」「建設」「金融」「運輸」「IT」「介護」の7つの業種別に紹介します。業種ごとにBCP対策時のポイントや企業事例を解説しているので、ぜひ参考にしてください。

BCP対策の基礎知識

BCPとは「Business Continuity Plan」の頭文字を取った言葉であり、「事業継続計画」を意味します。BCPは、自然災害や感染症の拡大、システム障害時などの危機的状況において事業を継続、早期復旧させることを目的に策定されます。

なお、一般的に「BCP対策」とはBCPを策定することを指して使われます。

関連記事
BCP対策とは?策定方法や災害・感染症などリスク別の対策例を紹介

BCPは災害ごとに対策する必要がある

BCPはあらゆる危機的状況を想定して策定するものであり、想定すべき災害としては以下のようなものが挙げられます。

  • 自然災害
  • 感染症の蔓延
  • 情報漏洩
  • 通信障害
  • 取引先の倒産
  • 従業員のトラブル
  • サイバー攻撃
  • 事業に関わる法規制

BCPは、これらすべての災害に対応できるように策定することが理想ですが、膨大な量になってしまうため現実的ではありません。まずは、とくに甚大な影響を及ぼす災害を特定し、それを軸に計画を立てることから始めましょう

BCP対策の実施割合

BCPの重要性は高まってはいるものの、実際に対策を実施している企業はまだまだ少ないことが現状です。

2022年に帝国データバンクが行った調査(※)によると、BCPを策定している企業は全体の17.7%。大企業は33.7%が「策定している」と回答した一方で、中小企業はわずか14.7%しかBCPを策定していないという結果となりました。

BCPを策定していない企業は、その理由として、BCPを策定できる人材やスキル、ノウハウが不足していることを挙げています。BCPは比較的新しい概念であるため、スキル人材を獲得することが難しいという現状もあります。

BCPを策定するにあたっては、外部コンサルや行政書士などBCP策定の専門機関へ委託することも一つの手といえるでしょう。

<参照>(※)帝国データバンク|事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査(2022年)

【業種別】BCP対策事例まとめ

一口に「BCP対策」といっても、その内容は業種・業界によって異なります。そのため、BCPを策定するにあたっては、同業他社のBCPを参考にすることがおすすめです。

ここでは、「製造業」「小売業」「建設業」「金融・保険業」「運輸業」「ITサービス業」「介護業」の業種ごとにBCP策定時のポイントを解説します。

ちなみに、BCP策定率が最も高い業種は金融・保険業であり、約70%の企業が策定しています(※)。また、基本的にBCP策定は義務化されていませんが、介護事業者は2024年4月以降は法的に義務付けられることになりました。

<参照>(※)内閣府|「令和元年度企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」の概要

製造業におけるBCP対策例

製造業においては、製造活動がストップすることが最大のリスクです。そのため、BCPでは製造活動をストップさせないための取り組み(予防)製造活動をストップせざるを得なくなった場合の代替案を計画することが重要です。

製造業におけるBCP対策例としては、主に次のようなことが挙げられます。

  • 従業員の安全確保(安否確認システムの導入)
  • 設備の耐震化
  • 防災訓練の実施
  • 原材料や部品在庫の確保
  • 代替工場、代替設備の確保
  • 遠隔勤務の導入
  • 地域住民への対応マニュアルの策定
  • 製品の出荷ルートや物流拠点の多様化
  • 非常用発電機の稼働
  • 情報システムのバックアップやクラウド化

対策のポイント

製造業においては、人命に関わる事故につながる可能性があるため、従業員の安全確保は最優先事項となります。

また、工場に被害がなくても、取引先が被災したり物流がストップする可能性も想定して計画を立てましょう。

小売業におけるBCP対策例

急速な市場変化に対応しなければならない小売業では、BCPは後回しにされる傾向があります。しかし、コンビニやスーパーなど地域密着型の小売業は、災害時のインフラにもなるのでBCPの策定は非常に重要です。

小売業におけるBCP対策例としては、主に次のようなことが挙げられます。

  • 従業員の安全確保(安否確認システムの導入)
  • 店舗や倉庫の耐震化
  • 複数箇所に物流倉庫を設置
  • オンライン販売や配送サービスなど、販売チャネルの多様化
  • 在庫管理や配送計画のシステム化
  • 顧客への対応マニュアルの策定
  • 地域住民への対応マニュアルの策定

対策のポイント

小売業は多店舗展開しているケースが多いため、店舗間で連携できる仕組みを作ることが重要。また、製造業と同様に店舗に被害がなくても、物流がストップする可能性も想定して計画を立てる必要があります。

建設業におけるBCP対策例

建設業は災害時のインフラ復旧を担う業種であるため、自社のBCP対策は地域復興のためにも欠かせません。

建設業におけるBCP対策例としては、主に次のようなことが挙げられます。

  • 従業員の安全確保(安否確認システムの導入)
  • 従業員への安全教育
  • インフラ復旧工事の対応マニュアルの策定
  • 同業他社との連携・支援体制の構築
  • 工事現場や資材置場の防災対策
  • 工期への柔軟な対応

対策のポイント

建設業においては、災害時もさることながら、平常時における事故が起きやすいため、安全教育は徹底する必要があります

また、建設業におけるBCP策定は国土交通省が公開している「建設会社における災害時の事業継続力認定(BCP認定)」を参考にするのがおすすめです。

金融・保険業におけるBCP対策例

金融・保険業、とくに銀行は災害時にシステムがダウンするとあらゆる業種の取引がストップしてしまいます。取引、決済などのサービスを止めないことが最重要事項です。

金融・保険業におけるBCP対策例としては、主に次のようなことが挙げられます。

  • 従業員の安全確保(安否確認システムの導入)
  • 金融機関やATMなどの施設の防災対策
  • 現金供給の確保
  • 保険金支払いの準備
  • オンラインバンキングなど、非対面型サービスの充実
  • 金融システムのバックアップとクラウド化

対策のポイント

金融業界は自動化・電子化が進んでおり、ITシステムへの依存度が高いことが特徴として挙げられます。災害時においてはITシステムが動かなくなったときのことを想定した取り組み、とくに「人員確保」が重要なポイントとなるでしょう。

運輸業におけるBCP対策例

運輸業は、従業員が多方面にいます。そのため、災害時に営業所は無事だったとしても、従業員が被害に遭うケースが想定されます。また、災害によって道路が分断される可能性があるため、そうした状況を踏まえて、様々な運送ルートを想定しておくことが重要です。

運輸業におけるBCP対策例としては、主に次のようなことが挙げられます。

  • 従業員の安全確保(安否確認システムの導入)
  • 車両や施設の防災対策
  • 運送ルートの多様化、変更
  • 運行計画の見直し
  • 従業員の多能化(特定業務に以外の作業をできるようにしておく)
  • ITシステムの導入
  • 同業他社との連携体制の構築

対策のポイント

運輸業は、直接被災を受けなかったとしても、支援物資輸送への対応時に被害に遭う可能性があります。関係各所とスムーズな連絡がとれなくなる可能性があるため、同業他社との連携体制の構築は非常に重要です。また、製造業や小売業との関わりも深いため、他業種との連携も視野に入れましょう。

運輸業におけるBCP策定は国土交通省が公開している「荷主と物流事業者が連携したBCP策定のためのガイドライン(PDF)」を参考にするのがおすすめです。

ITサービス業におけるBCP対策例

ITサービス業においては災害はもちろんのこと、災害による通信障害や平常時におけるサイバー攻撃を想定しておく必要があります。

ITサービス業におけるBCP対策例としては、主に次のようなことが挙げられます。

  • 従業員の安全確保(安否確認システムの導入)
  • データの復旧方法の策定
  • サーバのクラウド化、データセンターへの移管
  • データのバックアップ体制の構築
  • リモートワーク環境の整備
  • CSIRTの設置

対策のポイント

ITサービス業は、他業種に比べてリモートワークを導入しやすい業種であるため、リモートワーク環境の整備は必須といえます

リモートワークについては以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事
リモートワークとは? 意外と知らない歴史や導入する場合のポイントを紹介

また、ITサービス業におけるBCP策定は総務省が公開している「ICT部門における業務継続計画 訓練事例集」を参考にするのがおすすめです。

介護業におけるBCP対策例

先述したように、介護業は2024年よりBCP策定が義務付けられました。

社会福祉施設は、高齢者や障害者など災害時に支援が必要となる人が利用しているため、災害時であってもサービス提供を維持できる体制を整備しておくことが重要です。

介護業におけるBCP対策例としては、主に次のようなことが挙げられます。

  • 従業員の安全確保(安否確認システムの導入)
  • 感染を防止するための設備整理
  • 感染者(疑い含め)が出た場合の対応方法の策定
  • 避難場所、経路の確保
  • 避難訓練の実施
  • 災害時に必要な物資のリストアップ

対策のポイント

介護業では、高齢者や疾患のある方と関わるケースが多いので、平常時における感染症対策は他の業種よりも重要となります

介護業におけるBCP対策は、厚生労働省が公開している「介護施設・事業所における自然災害発生時の業務継続計画(BCP)作成のポイント」を参考にしましょう。

BCP対策を実施している企業事例を「7業種別」に紹介

最後に、BCP対策を実施している企業を業種別に紹介します。

重要ポイントも合わせて解説しているので、自社でBCPを策定する際の参考にしてください。

株式会社堀場製作所【製造業】

分析・計測機器の大手総合メーカーの堀場製作所は、BCPの取り組みを通じて災害への対応だけでなく、急激な需要の高まりによるマーケットの変化への迅速かつ柔軟な対応も視野に入れています。

同社では企業活動のすべてにBCPを適用するのではなく、主に医用機器事業と半導体機器事業を対象にしており、重要事業に絞って適用することで経営効率の向上を図っています

過去の災害においても2011年の東日本大震災では放射線測定器を増産、2016年の熊本地震では主力工場が被災しながらも、災害医療で需要が高まる医用計測器を生産し続けました(※)。

【重要ポイント】
BCPの策定においては、想定されるリスクへの対策だけでなく、災害後の市場状況を予測して重要事業を見極めることが大事です。

<参照>(※)リスク対策.com|組織の力でマーケット変化を追い風に

イオン株式会社【小売業】

大型ショッピングセンターやスーパーなど、全国に約2万店舗を展開するイオン株式会社(イオングループ)では、東日本大震災以降、事業継続計画(BCP)に基づき、被災地域を含む全国各地で防災対策を実施しています。(※)

同社のBCPを確実に機能させるための取り組み「BCMプロジェクト」では、次の5分野でBCM(事業継続マネジメント)を推進しています。

  • 情報インフラの整備
  • 施設における安全・安心対策の強化
  • 商品・物流におけるサプライチェーンの強化
  • 事業継続能力向上に向けた訓練計画の立案と実行
  • 外部連携の強化とシステム化

なかでも、特筆すべきは外部連携との強化であり、陸上自衛隊や日本航空株式会社(JAL)、全国の電力会社など全国780を超える自治体・外部パートナーと協力体制を築くことで、安全・安心な地域づくりを目指しています

【重要ポイント】
先述したように、小売業は災害時に「インフラ」としての役割を果たすため、地域との協力関係を構築することが重要です。
また、イオンのように多くの従業員を抱える大手企業ではBCPを策定するだけでなく、それを迅速かつ確実に実行するためのBCM(事業継続マネジメント)の重要性も高くなります。

<参照>(※)イオン株式会社|イオンの防災~みんなでつくる、あんしんみらい

鹿島建設株式会社【建設業】

建設業界のリーディングカンパニーである鹿島建設株式会社は、ホームページ上でBCP対策に関する情報をはじめ、関係会社に対してBCPを策定するためのマニュアルを公開しています(※)。

鹿島建設から公開されている、BCPを策定のためのマニュアル

入力項目:
一段目、会社名と所在地。

二段目はBCP発動時の組織体制。
緊急時の組織体制を、平常時から構築しておきます。
BCP対策チーム。指揮系統は社長から5つの担当者へ(安否担当・情報担当・社外担当・予算担当・復旧担当)。
それぞれに担当と副担当を設定、社長が対応できない場合、社長の代理として対応を行う者の横に「★」を付ける。

職場の安全が保てない場合の避難場所の確認(津波、建物の倒壊、火災等)

三段目は状況確認・連絡調整の目標時間。
①企業の存続並びに供給責任の観点から、優先的に復旧・継続すべき事業、対応事項。応急のインフラ復旧など顧客からの協力要請に優先的に応え、当社の存続と従業員の雇用を確保する。
②目標時間 ※事業継続目標を達成するまでの時間 復旧支援体制づくり。就業時間中発災4時間以内、就業時間外発災8時間以内。

参考:鹿島建設の目標時間
協力会社との連絡調整(就業時間中発災の場合。)被災状況確認3時間以内、提供可能資材・機材確認6時間以内。
協力会社との連絡調整(就業時間外発災の場合。)被災状況確認6時間以内、提供可能資材・機材確認1日以内。

四段目。災害リスクから考えるBCPの発動条件:自社の所在地の災害リスクをハザードマップで確認し、BCPの発動条件を考えます。
当社の所在地において発生しうる災害のチェック。選択肢:地震、津波、洪水・高潮(外水氾濫)、内水氾濫、土砂災害(地滑り等)、液状化

五段目。リスクアセスメントの結果を踏まえた対策の検討と導入。
①地震の発生に備えた対策。例:落下物や店頭物になるようなものを設置しない日なんスペースを確保している。
記入例:拠点建物の耐震診断、補強をしている。書棚の転倒防止などをしている。重機の駐車場へ行くための自転車を用意している。
②風水害の発生に備えた対策。 例:大型台風が想定される場合は、土嚢や浸水防止板等を設置している。
記入例:大雨、暴風雨の養生に必要な資材を用意してある。車両・重機・資機材は、風水害前に高い場所へ退避することにしている。


六段目。取引先に関する対策の検討と導入:事業中断した場合に自社の事業に大きく影響を及ぼす可能性がある組織。
※音声通話が不通のときは、ショートメッセージ。メールアドレスが分かる場合は、登録を整理しておく。
▲簡易版 事業継続計画書BCP 出典<a href=httpswwwkajimacojppartnerbcpindexhtml target= blank rel=noopener title=>鹿島建設|簡単につくれるBCP<a>

同社はBCP関連の技術開発にも取り組んでいるだけでなく、従業員向けに様々なシステムを開発しています。代表的なシステムとしては、従業員の自宅の耐震診断ができる「社員自宅耐震診断システム」や従業員の自宅と会社拠点間の徒歩移動時間を算出できる「従業員参集予測システム」が挙げられます。

また、同社は定期的にBCP訓練を実施しており、2023年2月には、M7.4の「立川断層帯地震」を想定したBCP訓練を全社一斉で実施。建設業界のリーディングカンパニーとして、BCPへの取り組みに余念はなく、BCPを啓蒙する存在ともなっています。

【重要ポイント】
BCPを策定したとしても、災害が起きない日々が続くと防災への意識は薄れてしまいます。定期的な避難訓練やBCPの内容を従業員に教育する機会を設けることが大切です

<参照>(※)鹿島建設株式会社|簡単につくれるBCP | 協力会社の皆様へ

東京海上日動火災保険株式会社【金融・保険業】

自動車保険や火災保険など様々な保険商品を展開する東京海上日動火災保険株式会社では、BCPという概念が浸透する以前から、災害時における営業継続に向けた取り組みを実施。過去には事業継続推進機構の「 BCAO アワード」の事業継続部門で優秀実践賞を受賞しています。

同社では、東京の本店が被災したことを想定して関西地区にバックアップ本部を立ち上げたり、大型の台風が接近する場合には予め調査員を現地に送準備を行ったりするなど、様々なケースを想定したBCP対策を実施しています。(※)

【重要ポイント】
金融・保険業は、被災した場合であっても取引を継続することが社会的使命であり、BCPにおける最重要テーマでもあります。災害時でもスムーズに対応できるように、平時から災害時を想定したオペレーションの訓練およびマニュアルのブラッシュアップを実施しましょう。

<参照>(※)内閣官房ホームページ|本店被災の際には「関西バックアップ本部」を立ち上げ:損害保険会社の事業継続計画

ヤマトホールディングス株式会社【運輸業】

ヤマト運輸を中心とするヤマトグループ株式会社は、2016 年にBCPを策定。「人命を最優先する」「グループ各社の事業の早期復旧を目指す」「社会的インフラとして地域社会からの期待に応える」の3つを基本方針と定めています。(※)

また、同社は2020年から安否・被災状況確認システムを導入し、初動の安否確認と発災時の被災状況の報告訓練を定期的に実施しています。

【重要ポイント】
BCPの策定にあたっては、「事業の継続」に焦点があてられますが、最も優先すべきは従業員の命、安否確認であることは忘れないようにしましょう

<参照>(※)ヤマトホールディングス株式会社|ガバナンス・コンプライアンス

Sansan株式会社【ITサービス業】

法人および個人向けの名刺管理サービスを提供するSansan株式会社では、災害や事故、不正アクセス、脆弱性の問題など、サービス提供に係る様々なインシデントが発生した場合に備え、体制・指揮命令系統や判断基準、対応手順に関するガイドラインを策定しています。(※1)

また、同社では新型コロナウイルス対策の教訓を生かし、オフィスとリモートワークを掛け合わせた新たな勤務形態の運用を実施。また、コロナ禍でも事業成長を止めないために、創業以来続けてきた、Sansan事業部、Eight事業部を中心とした事業部制を廃止し、「マルチプロダクト体制」へと組織体制の変更も行いました。(※2)

【重要ポイント】
ITサービス業は比較的リモートワークを導入しやすい業種ですが、リモートワークに向いていない従業員もいるため、リモートワークを強制することはよくありません。オフィスで働く選択も可能な「ハイブリッドワーク」の導入からはじめるのがおすすめです

<参照>
(※1)Sansan株式会社|リスクマネジメント|ガバナンス|サステナビリティ
(※2)Sansan株式会社のプレスリリース|オフィスとリモートワークを掛け合わせた新たな勤務形態の運用開始および、「マルチプロダクト体制」への移行を発表

社会福祉法人福角会【介護業】

福祉園を運営する社会福祉法人福角会では、Web上で事業計画書を公開しています。基本方針をはじめ、地震、風水害、感染症の3つのケースに分けて、被害想定や初動対応、発生後の対応の流れが規定されています。(※)

同事業計画書では、資料として事業所人員安否確認シートや事業所被災状況シートが収録されているので、実践的なBCPの策定にも役立てられるでしょう。

【重要ポイント】
2024年4月からBCPの策定が義務化される介護事業者においては、BCPの策定は喫緊の課題。BCPの知識、ノウハウがない事業者は同業他社の事業計画書を参考にするのが最も有効です。
また、BCP策定を支援するサービスも多数あるので、自社での策定が難しい場合は検討しましょう。

<参照>(※)社会福祉法人福角会|事業継続計画(改訂版)

まとめ

今回の記事では、「製造業」「小売業」「建設業」「金融・保険業」「運輸業」「ITサービス業」「介護業」の7つの業種ごとにBCP策定時のポイントと事例を紹介しました。

業種・業界によってBCP策定のポイントは異なるものの、人命を最優先すること、BCPを実行する際の指揮系統を整えることは共通して重要です。

また、新型コロナウイルスの感染拡大を機に普及したリモートワークは、BCP対策の一環としても注目されており、取り組みやすい施策の一つです。

ビジネスメタバースのoviceは、「オンラインでのコミュニケーションを最大化」することを目指して開発されたメタバース空間であり、リモート環境でも、出社時と変わらないリアルなコミュニケーションを実現します。

これからリモートワークの導入を検討している企業の担当者様は、ぜひ一度ご検討ください。

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