新型コロナウイルスのワクチン接種がスタートしてからしばらく経つが、日本国内の新型コロナウイルス新規感染者数をみる限り、社会全体的のテレワーク推奨はまだ続きそうだ。
昨春の緊急事態宣言以降に入社した世代(新卒2020年以降)は “完全テレワークの世界” しか体験したことのないという人も多い。彼らはZ世代 と呼ばれ、幼い頃からテクノロジーに触れてきたことから「デジタルネイティブ」でもある。単純に考えるとZ世代は “テレワーク導入” に対して好意的である人が多く、そうでない世代が抵抗感を感じているのではないかと筆者は予想していた。
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目次
テレワークで幸福度が下がったのは20代のみ
しかし現実はそう単純ではなかった。
パーソル総合研究所の調査によると、テレワークを取り入れたことによって在宅勤務者の全体的な幸福度は上がっているのに関わらず、20代の幸福度のみ低いという結果だった。
テレワークのノウハウは自身でも試行錯誤する必要がある
テレワークはまだ本格的に普及し始めたばかりであり、テレワークの完璧なノウハウを教えてくれる人は少ない。
会社に行けば義務的に(やる気やモチベーションに頼ることなく)、良い意味で上司の管理下の元作業ができていたかもしれないが、リモートワークだとそうもいかなくなる。
もしあなたが不安な面持ちでオフィスにいたら、様子を伺ってくれる人がいるかもしれない。しかし、リモートワークというバーチャルの世界で、あなたの様子に気づいてくれる人は少ないだろう。画面上で相手の細かい変化や様子を伺うことは、現実世界で直接会うことと比べたらどうしても難しくなってしまう。
20代のテレワークを生産的にするための5tips
あなたが会社勤めの方が楽だと感じるとしたら、それはオフィス内でのルールがある程度(勝手に)定めたれていて、それに沿って作業をするのみだからというのが一つの理由だろう。
リモートワークとなると “不慣れな作業の連続” であると感じ、それがストレスになってしまう。しかし、人は慣れてしまえば不安を感じることも少なくなるので、ある程度 “ルール” を作り習慣にしてしまえば無駄なストレスや疲労感は少なくなる。或いは、ストレスが大きな問題になる前に解決することができる。
あなたの職場が家になった以上は、あなたが職場のルールを決める人になる。
テレワーク8年目の筆者が海外の記事を参考にして取り入れているテレワークtipsをまとめたので、ぜひ参考にしてほしい。
1. スケジュールを作る
テレワークは作業効率が高まるというのがメリットだったはずが、テレワークになったことにより勤務時間が増えたという人も多いという。単に仕事量が増えたという人もいるが、中には仕事量が変わっていないのに勤務時間が増えてしまった人もいる。つまりは、テレワークにより作業効率が下がってしまったということだ。
そんな人にお勧めなのはタイムスケジュールを作ることだ。
オフィスに行くと大抵、人の目があるためにサボることができない。LINE漫画もNetflixも見ることができないので、仕事をするしかない。つまり、しっかりしたタイムスケジュール組んでいようがいなかろうが、ある程度仕事ができてしまうのだ。
しかし、テレワークに誰もあなたを監視してくれないので、 “タイムスケジュールを組み、できる限りそのスケジュールに沿って1日を過ごす” というサイクルが強い味方になる。
2. 時間をブロック分けして、タスクをこなす
テレワークでは「○時間働く」ということよりも、「タスクをこなす」という感覚の方が効率的で生産性の高いパフォーマンスを発揮できる。1日の仕事の流れを透明化させる為にもとても良いテクニックだ。
タスクの作り方のポイントは、他人がみてもわかるくらい明確にし、やる気に頼らずとも仕事がこなせると自身に感じさせることだ。
「今日中に3記事を書く」と言う大まかなタスクよりも、「30分でネタ決めと下調べをする」「1時間で1記事ラフに書く」「その記事を30分で仕上げる」といった風に、細かく段階ごとにタスクを作る。そうすることにより現実味と確実性が増し、仕事の終わりが見えてくる。
3. 休憩時間をスケジュールに入れる
一般的に集中力が継続するのは50分と言われており、それに合わせて学校の授業スケジュールも作られていたと思う。そして5分程度の休憩を挟み、次のクラスが始まるというサイクルだ。
私たちは生身の人間であるため、その日のコンディションによって集中力の継続時間が異なることはあるが、基本50分毎に集中力が切れるのであれば、その度に脳をリフレッシュさせ、次の50分に備えるというサイクルはとても効率的な脳の使い方と言える。
Forbesの記事でも、定期的な5~7分の休憩は非常に有効であると紹介されている。
<参照>forbse|Work From Home Tips To Stay Motivated
4. 仕事の為の環境を作る
そして先日、oviceでのミーティング最中にも面白い会話を耳にした。20代はテレワークに対しての不安感があるため、勤務時間中は先輩・上司とZoomなどのオンラインコミュニケーションツールを常に繋ぎ、いつでも会話や質問ができるようにしている人が多いのだという。20代はまだ業務に慣れておらず不安や悩みを抱きやすいため、彼ら自身が積極的にオフィスに近い状態を作っているそうだ。
筆者は一人で作業をする方が集中力が高まるタイプなのだが、どんな環境だと更に良いパフォーマンス能力が発揮できるかを分析して、自らそういった勤務環境を作ることは素晴らしいと思う。
仕事をする上で集中力が高まるデスク環境を作ることも大切だ。常にクリーンな状態で、必要最低限のものしか置かないなども単純であるが非常に有効である。
また、”着替える” というのも効果的だという。在宅勤務の醍醐味はパジャマでも働けてしまうということかもしれないが、それによって作業効率が落ちてしまったら本末転倒だ。筆者は外にも出かけられるようなカジュアルな服装(そして着心地の良さは最重要事項である)に着替えることで、自然と気持ちが引き締まったり “仕事モード” に切り替わる。
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5. 不安や悩みができたときはそのままにしない
最後のTIPになるが、筆者が個人的にテレワーク勤務で大切だと思っていることは、「不安や悩みができたときにそのままにしないこと」である。
特に20代は、上司や先輩・同僚にできるだけネガティブなことも素直に自己開示し、知識・スキルの習得方法や仕事の進め方について助言をもらう、会議の前後に少しでも雑談に付き合ってもらうなど、積極的に自分の悩みをシェアできる人になることをお勧めする。
悩みがあっても黙って良い仕事をするというのが日本の美徳であるのかもしれないが、グローバル化が進むこの世の中で、日本独特なこだわりを持つことはそこまで大切ではないと感じる。小さなモヤモヤを放っておくと後に問題が大きくなりやすい上、解決することが余計に難しくなってしまうこともあるだろう。
あなたが上司になったとき、後輩に辛い感情をひたすら我慢していてほしいだろうか?または、そのストレスがまだ小さなうちにシェアしてもらい、解決に貢献したいか?
あなたがもし後者の行動を求めるのであれば、それに応えてくれる人はいるだろう。直属の上司でなくても、あなたの相談に乗ってくれる人は必ずいる。
テレワークによりあなたの幸福度が上がることを祈っている。
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