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ワーケーション施設の選び方。どんな設備が人気なのか紹介

近年、大きな注目を集める新しい働き方「ワーケーション」。多くの企業が興味を持っているものの、まだまだ課題が残っており、実際に取り入れている企業は限られています。それらの課題を解決し、今後のワーケーションの普及の鍵とも言えるのが「ワーケーション施設」です。

その名の通り、ワーケーションを想定した施設のため、働く環境が整備されており安心して働けます。今回はワーケーション施設とはどのようなものなのか、どのように選べばいいのか紹介していきます。

ワーケーションの現状

『リモハラ』対策は大丈夫?当事者と企業ができる取り組みを紹介

まずは国内におけるワーケーションの状況について見ていきましょう。株式会社クロス・マーケティングと山梨大学が実施した「ワーケーションに関する調査(2021年3月)」によりますと、2021年のテレワーク経験者の割合は39.6%、そのうちワーケーションの経験率はわずか6.96%でした。

つまり、ワーケーションの経験者は全体の2.6%で、日本の労働人口からワーケーション人口を計算してみると、ワーケーションの経験者は約180万人ということになります。日本ではまだワーケーションが普及したとは言えないのが現状です。

普及の妨げとなっているワーケーションの課題については、別記事でまとめているので、興味のある方はそちらも御覧ください。

関連記事:
ワーケーションの課題とは?デメリットや対策と併せて紹介

<参照>ワーケーションに関する調査(2021年3月)|クロス・マーケティング

ワーケーションする施設を選ぶ方法

ワーケーションをする上で最も重要になるのが、どの施設を利用するかです。どのようにワーケーション施設を探せばいいのか、その方法を紹介します。

地方自治体が誘致しているサテライトオフィスから探す

地方で気軽に使えるワークスペースを探している方は、地方自治体が誘致しているサテライトオフィスから探すのがおすすめです。民間のコワーキングスペースと違い、無料もしくは安価で利用できるため、費用を抑えられるでしょう。アクセスのいい場所にあるため、近くの宿を探してみてください。

総務省が地方公共団体のサテライトオフィス誘致の取り組みを「お試しサテライトオフィス」事業などで支援しているため、都市部に本社を持つ企業が地方にオフィスを作ることが増えてきました。地方自治体が誘致、関与したサテライトオフィスの開設数は、令和元年度末時点で654箇所にのぼります。

総務省が運営するウェブサイト「おためしサテライトオフィス」では、キーワードや地域からお試しサテライト地を探すこともできます。

<参照>おためしサテライトオフィス|総務省

ワーケーションプランのあるホテル・旅館から探す

最近ではホテルや旅館がワーケーションプランを提供しています。仕事をすることを前提にしているため、通常は午前中にチェックアウトの旅館でも、ワーケーションプランなら夕方にチェックアウトが可能な宿もあります。

宿によって特典も多種多様で、一人用や家族連れ用など様々なシチュエーションに向けた特典を用意してくれています。例えば仕事終わりの自分へのご褒美があったり、自分が仕事をしている間に家族がアクティビティを楽しめるプランがあったりするので、自分の希望にあったプランを探してみましょう。

海外のワーケーションツアーから探す

コロナ禍の影響で、現在は国内でのワーケーションが主流ですが、2019年以前は海外でのワーケーションプランも存在しました。海外に行くとなると、ある程度の連休が必要ですが、ワーケーションならその心配もありません。

コロナ禍が落ち着けば、また海外のワーケーションプランも復活するはずなので、旅行サイトをチェックしてみましょう。

ワーケーション施設の特徴

ワーケーションを推奨している宿や施設は、どのような特徴があるのか見ていきましょう。

仕事をする環境が充実している

ワーケーションは仕事をするのが前提ですから、ワーケーション用の施設は仕事をする環境が整っています。Wi-Fi環境が整っているのはもちろん、作業用のデスクやチェアを用意していたり、宿泊用の部屋とは別に個室が用意されている場合もあります。

団体で利用するのに備えて、会議室を用意している場合もあり、様々な目的に合った施設を選べるでしょう。

観光スポットへのアクセスが良い

ワーケーションは仕事をするだけでなく、休暇を楽しんでリフレッシュするのも目的なので、観光スポットへのアクセスがいいのも条件です。プランによっては観光スポットへのチケットが格安で手に入ることもあります。

ワーケーションでは短い時間で休みを楽しまなければならないため、あまり移動に時間はかけられません。仕事が終わってすぐに遊べるように、アクセスのよさもチェックしましょう。

長期滞在向けのプランがある

ワーケーションは、あまり短期すぎると移動時間ばかりでほとんど仕事ができないのが実情です。そのため数週間もしくは数ヶ月に渡って行うことも珍しくありません。

ワーケーション施設では、そのようなニーズに応えて長期滞在向けのプランを用意しています。滞在期間が長ければ長いほど、1日あたりの宿泊費も安くなりますし、特典も大きくなります。どれくらいの期間ワーケーションするかで施設を選ぶのもいいでしょう。

ワーケーション施設を選ぶ観点

今や全国各地にワーケーション施設があるため、どうやって選べばいいか迷っている方もいるでしょう。ここではどんな観点で施設を選べばいいのか紹介します。

ワーケーションの受け入れに積極的な自治体から選ぶ

多くの自治体がワーケーションの受け入れをしているとは言え、自治体によって差はあります。ワーケーションに積極的な自治体では、補助金を用意していたり、様々な特典をつけていることも。

お得にワーケーションをしたいなら、ワーケーションに積極的な自治体の旅館から探してみましょう。

休暇を満喫できる場所から選ぶ

ワーケーションの目的はあくまで休暇。最大限バケーションを楽しめる場所から選ぶのも一つの手です。

「ずっと行きたかったけど、仕事が忙しくて行けなかった」という場所があるなら、ぜひワーケーションを活用して行ってみましょう。

家族が楽しめる場所から選ぶ

家族がいる方は、きっと家族と一緒にワーケーションを楽しむことでしょう。そのため、行き先を決める際には、家族の意向を取り入れるのも重要です。例えばワーケーション施設にはキッズスペースが充実しているところもあれば、託児所が備わっている施設もあります。

どうすれば家族全員が楽しめるか考えて行き先を考えましょう。

ワーケーション施設にニーズの高い設備

ワーケーション施設には様々な設備がありますが、特に下記のような設備が人気が高いです。

  • Wi-Fi環境
  • 個室
  • 電源タップ
  • モニター
  • シュレッダー
  • プリンター
  • 充電ケーブル
  • デスクライト
  • 休憩スペース
  • 託児所

どのような設備が備わっているかで、ワーケーションの充実度は大きく違います。自分に必要な設備をリストアップして、それらを満たしてくれる施設を選びましょう。

ワーケーションに持っていくと便利なアイテム

今は設備が充実したワーケーション施設が増えていますが、念のため準備した方がいいアイテムもあるので紹介します。

イヤホン

ワーケーション先ではリモート会議をすることも考えてイヤホンは常備しておきましょう。防音性能の高い個室があればいいですが、そんな施設は多くありませんし、満室で使えない場合もあります。充電式のイヤホンは充電コードも忘れずにしてください。

延長コード

電源タップが都合のいい場所にあるとは限らないため、延長コードもあると安心できます。また、デスクの電源タップは一つしかないことも多く、2つ以上のデバイスを充電したい場合でも便利です。

ポケットWi-Fi

今や多くの施設がWi-Fi環境を整えていますが、何かしらの理由で使えなくなることは十分に考えられます。そのような事態も想定して、自分でポケットWi-Fiを持参しておけば、いざという時でも仕事を続けられるでしょう。

PCスタンド

施設のデスクや椅子は、必ずしも仕事がしやすい高さになっているとは限りません。少しでも仕事がしやすい環境を整えるためにも、PCスタンドを持っていくと便利です。できれば高さを調整できるとよりいいでしょう。


3者3様のワーケーションをご紹介します。

フレキシブルな働き方が人生の選択を増やす。働き方事例シリーズvol.4「ワーケーション」|oViceBlog

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SuzukiKohei
フリーのビジネスライターとして、ビジネスメディアでの執筆やベンチャー企業の採用広報を担当。起業家や投資家のほか、ベンチャー企業とのオープンイノベーションに積極的な大企業への取材を行う。