コロナ禍の影響で多くの企業がリモートワークを導入しましたが、同時に多くの課題も報告されています。リモートワークの導入を考えている企業には、事前にどのような課題が発生するのか知っておきたいことでしょう。
今回は、リモートワークによって起きうる課題と、課題への対策法を紹介していきます。リモートワークの導入を検討している方は参考にしてください。
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増えるリモートワーク導入企業
コロナ禍でリモートワークを導入した企業が増えたのは、多くの人が実感しているでしょう。しかし、いったいどれくらい増えたのか気になるところ。政府は「令和2年に平成24年度の3倍」という目標を掲げましたが、実際に達成できたのでしょうか。
政府の発表(テレワークを巡る現状について)によれば、リモートワーク導入率は平成24年にはわずか11.5%でした。令和2年に34.5%という目標を掲げていましたが、感染症の流行もあり、この目標が達成されました。
無駄な移動を減らし、生産性を高められるリモートワークに多くの労働者がメリットを感じています。しかし、その一方でデメリットを感じている企業も少なくありません。
リモートワークを導入したものの、環境が整っていないために生産性が下がったり、メンバーのパフォーマンスを把握しづらくなるなど、課題を指摘する声も聞こえてきます。
少なくない企業が、思ったようにリモートワークの恩恵を受けられていない現状があるようです。本記事では、リモートワークのメリットを最大化するためにも、リモートワークでよく見られる課題を紹介していきます。
リモートワークにおけるよくある課題
まずはリモートワークで度々問題になる課題を見ていきましょう。
コミュニケーションが減少する
リモートワークによって、最も大きな課題として挙げられるのがコミュニケーションの減少です。それまで毎日出社して話していた同僚と会えなくなり、話すのはミーティングの時間だけ。ミーティングが終わるとすぐにツールを閉じるため、雑談する暇もありません。
どんなにミーティングで話しても、雑談がなければチームの距離は縮まりません。特に一度もリアルで会ったことのないメンバー同士は、相手の人となりがわからないままになってしまいます。結果的にチームの一体感が高まらず、孤独感を感じたり、会社へのエンゲージメントが高まらないなど、他の課題の原因にもなっています。
仕事の状況を把握できなくなる
リモートワークによって、他のメンバーの仕事の進捗を確認しづらくなったのも大きな課題です。
出社すれば、メンバーがどんな仕事をしているか目に入りますし「あの仕事進んでる?」と声をかけて確認することもできました。
リモートワークでも同じように仕事の様子をチェックするため、常にビデオをオンにすることを強要している会社もありますが、これではかえって従業員にストレスを与えてしまいます。
リモートワークでは、オフィスと同じように仕事の状況を確認できません。そのため、リモートワークでは新しい管理方法が必要なのです。どのような管理方法が求められるのか、記事の後半でご紹介します。
仕事のパフォーマンスが落ちる
生産性の向上を期待されているリモートワークですが、実際はリモートワークによって仕事のパフォーマンスが落ちてしまうケースもあります。それまでの仕事のやり方をそのまま適用してもうまくいくはずがありません。
リモートワークを導入する際には、リモートワークならではの仕事のやり方を構築するのも重要です。ツールを導入するなど、どこにいてもパフォーマンスが落ちない環境を整えましょう。
結局出社しなければいけないときがある
リモートワークの環境が整っていなければ、結局出社しなけれいけない業務が発生します。一時は書類に印鑑をもらうためだけに出社するサラリーマンが話題になることもありました。
無駄な移動時間が発生することで仕事のパフォーマンスは上がりませんし、リモートワークの意味もありません。
今やペーパレスが当たり前の時代。無駄な出社が発生しないように、リモートワークの環境を整えましょう。
リモートワークできない部署との不公平感
工場勤務や接客が伴う仕事など、中にはリモートワークが不可能な仕事もあります。リモートワークに切り替えた部署の人たちを見て「自分たちは出社しているのに」と不公平を感じるかもしれません。
そのような気持ちを払拭するためにも「出社したくなる環境」を整えるのが対策の一つです。オフィスに出社したくなるような仕組みを作ることで、将来的にハイブリッドワークに移行するときなどもスムーズになるでしょう。
エンゲージメントの低下
チームメンバーと長らく顔を合わせないことで、エンゲージメントが低下するのも課題の一つです。特にコロナ禍になって入社した方は、一度もメンバーと直接会ったことがない方も少なくないでしょう。それでは「チームのために」という気持ちが湧かなくても不思議ではありません。
チームの一体感を整えるためにも、1on1を取り入れたり、定期的に雑談できる機会を設けるのがおすすめ。エンゲージが低下することで仕事のパフォーマンスが下がったり、離職するリスクが高まるので、早急な対応が必要です。
メンバーのメンタル不調
リモートワークでは様々なストレスの原因が発生します。コミュニケーションの減少や運動不足、オンとオフの切り替えが難しいなど、仕事にストレスはつきものですが、過度にストレスを溜め込むことで仕事を続けられなくなることもあります。
メンバーが健康的に働き続けられるように、会社としても相談窓口の設置や福利厚生の充実が求められます。明確に症状に現れなくても、疲労や集中力の低下でパフォーマンスが低下することによる機会損失は計り知れません。一刻も早く対応しましょう。
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リモートワークの課題に対する解決策
リモートワークにおける様々な課題を見てきましたが、どのような対策が求められるのか、キーワードごとに見ていきましょう。
勤怠管理ツールの導入
リモートワークを導入する際には、勤怠管理ツールも同時に導入しましょう。勤怠管理ツールを導入すれば、業務時間や業務内容などを可視化できるので、オフィスにいるときよりも細かい管理が可能になります。
どの業務にどれくらいの時間を割いているのか把握することで、一人ひとりの特性が分かりますし、どの業務に躓いているかもわかるためサポートもしやすくなります。
働きすぎも早期に気づけるため、メンバーの健康管理にも活用できるでしょう。
人事評価制度を見直す
リモートワークでも適切にメンバーを評価できるか、人事制度を見直してみましょう。勤怠管理を導入することで、それぞれのパフォーマンスを定量評価できるようになるはずなので、それに基づいた人事評価をするのがおすすめです。
特に、リモートワークと出社する人が組み合わさった「ハイブリッドワーク」では、出社して普段から上司と顔をあわせている人の方が評価が高くなるのも問題です。どこで働こうとも、評価に影響しないような仕組みを作りましょう。
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コミュニケーションツールを導入する
リモートワークでWeb会議ツールを利用している企業は多いはずです。しかし、ミーティングと同じくらい重要なのが雑談です。リモートワークにおける課題の中には、雑談がないことで発生している課題も少なくありません。
Web会議ツールは雑談をするためには作られていないため、できればバーチャルオフィスを導入するのがおすすめ。好きな人と自由に話せる環境を作ることで、雑談を促進できるでしょう。
バーチャルオフィス oviceの特徴や機能について詳しく見る
自宅での仕事環境を整える
自宅での仕事環境が整っていないことで、仕事のパフォーマンスに影響を与えているケースは少なくありません。その最たる例がインターネット環境。通信速度が遅ければあらゆる仕事の生産性に影響します。
ストレスなく仕事をしてもらうために、会社が通信代を負担するなど福利厚生があるといいでしょう。ネット環境に限らず、メンバーが働きやすい環境を整えるために、会社にできることがないか考えてみてください。
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メンタルヘルスケアを意識する
リモートワークにおけるメンタル不調を防ぐためにも、メンタルヘルスケアは非常に重要です。例えば相談窓口を設置することで、社内の問題をいち早く吸い上げられるようにしましょう。
また、ストレスを発散する機会を設けている会社も少なくありません。チームの食事会を会社で負担したり、1on1で何でも話せる機会を作ったり。定期的にストレスチェックを実施するのも、いち早く不調に気づけるいい取り組みです。
セキュリティ教育を行う
オフィス以外で会社のデータにアクセスすることで、セキュリティ上のリスクが何倍にも跳ね上がります。大事なデータが漏れることで、事業に大きな損害を与えることにもなりかねないので、セキュリティ対策はしっかりしておきましょう。
セキュリティシステムを導入するのも大事ですが、大事なのは社員の教育。どんなにシステムを導入しても、PCの扱いが悪ければすべてが無駄になります。定期的にセキュリティ研修を行うなどして、メンバーのセキュリティリテラシーを高めましょう。
ペーパーレス化を進める
ペーパーレス化はリモートワークを始める際に必ず行いましょう。紙の書類を扱っていると、あらゆる業務で移動が必要になり、仕事のパフォーマンスが上がりません。社内の書類は出来る限りデジタル化し、稟議の承認もオンラインで行えるようにしましょう。
ペーパーレス化することで、移動が減るだけでなく、仕事の生産性も上がるはずです。
メンバーの意識改革
メンバーのエンゲージメントを高めるために、会社の目標やビジョンを共有する機会を定期的に設けましょう。日々の生活では目先の仕事にばかりフォーカスしてしまい「自分は何のために仕事をしているのか」という視点がなくなってしまいがちです。
メンバーのやりがいや充実感を高めるために、なぜこの仕事をしているのか、どんなビジョンに向かって事業をしているのか発信する場が必要です。できれば月に1度、少なくとも1Qに一度は全社にメッセージを届ける機会をつくってください。
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