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社内での声かけ・雑談がチームにもたらす3つのメリット

リモートワークやハイブリッドワークなど様々な働き方が存在する近年、社員やチーム内のコミュニケーションが減少したことにより、エンゲージメント、つまり職場(企業・団体)と社員の関係性に課題を抱えている企業が増えている。マイナビが発表した2022年に転職した20代~50代の正社員を対象に実施したアンケート調査によると、「会社を辞めたいと思う理由」の2つ目に「職場の人間関係が悪かった(9.3%)」が挙がっており、職場の人間関係が離職率に深く関係していることがわかる。

また、リモートワークによって生産性の低下や、チーム間の連携がうまく行かないように感じているケースもあるという。これらを改善するために「チームビルディング」や「1on1」に取り組んでいるものの、課題解決に効果があるのか不安に感じているリーダーもたくさんいると思う。

筆者は、これらを解決する一つの策が「声かけ」「雑談」にあると考えている。本記事では、社内での声かけや雑談といったちょっとしたコミュニケーションがチームにどのようなメリットをもたらすのかをまとめてみた。

<参照>マイナビ|「転職動向調査2023年版」を発表

メリット①認識が揃うから、チームの生産性があがる

生産性とは、「労働力や時間といった経営資源(リソース)に対して、どれだけの成果を生み出せたのか」を指す言葉だ。作業スピードだけでなく、「どれだけ無駄な工程をなくせるか」も影響してくるのだが、ちょっとした雑談はこの「無駄な工程」をなくすことに貢献してくれる。

アイデアマンである筆者は企画書を作成する機会が多い。誰が読んでもわかりやすく魅力的な企画書を作成するためには、それなりの時間を投資する必要がある。

しかしチームと雑談する機会がなく、単独で企画書作成を進めた場合、皆の温度感や意見を十分に反映することができないため、企画書の修正時間が長くなってしまう傾向があった。

事前にSlackでマネージャーやチームにアイデアを共有していたものの、温度感が伝わっておらず、「やはりブランドアイデンティティと合わない気がするから方向性を変えてほしい」と言われた日には、自身が投資した時間を振り返り、天を仰いでしまうなんてこともあった。

逆に、ラフなアイデア段階でチームに意見を求めるための会議を設けたとしても、グダグダなプレゼンで終わってしまい、チームの時間を無駄にしてしまうのではと危惧してしまう。

しかし、ちょっとした雑談の中で「〇〇ってどう思いますか?」と意見を尋ねることができれば、チーム内の認識のズレを少なくすることができ、大幅な修正に時間を費やすこともなくなるだろう。こうした、正式には予定されていなかった声かけからコミュニケーションを開始できれば、小さな確認のためにオンライン会議を設定する必要も、次回の打ち合わせまで作業を中断する必要もない。お互いの納得感を醸成しつつ、スピーディに作業を前に進めることができる。

ただし、オンラインでのコミュニケーションが主となるリモート・ハイブリッドワークでは、コミュニケーションのハードルが上がってしまうのもまた事実だ。声かけから始まる短時間のやりとりや雑談の機会になかなか恵まれないかもしれない。逆に言えば、オンラインでも気軽に会話を始めることができれば、細かな確認、温度感がずれていないかのさりげない事前調査、あるいは単純にアイデアを探すための雑談だって実現するのだ。

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メリット②エンゲージメントやウェルビーイング向上につながる

声かけや雑談といったちょっとしたコミュニケーションは、エンゲージメントやウェルビーイング向上にも効果があると考えられる。この観点から、2つの考えと筆者の意見を紹介したい。

1. チームの満足度向上

雑談のようなちょっとしたコミュニケーションの機会があることによって、よりチームと打ち解けることができ、リモートやハイブリッドワークで感じやすい「孤立感」や「寂しさ」も軽減することができる。

また、昨今話題の性格診断(MBTIなど)によると、コミュニケーションによって自身のスキルを発揮するタイプが多く存在することがわかる。

つまり、コミュニケーションの機会が少なくなると彼らの特性を生かすことができなくなり、仕事に対する満足度の減少にも繋がってしまう恐れがあるということだ。そのため、日々雑談できる機会を提供することは大切だ。

2. 部下とのコミュニケーションによって、上司のエンゲージメントも向上する

リクルートワークス研究所によると、上司の働くことへの満足度は、若手の育成成功実感が高い人ほど向上するそうだ。同調査では、「職場における若手社員との日々のコミュニケーション頻度」は「育成成功実感率」に深く関係していると述べられている。これらを向上させる上でも雑談は有用なのではなかろうか。

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<参照>リクルートワークス研究所|若手育成問題が人材戦略に与える二重のインパクト

メリット③チームのアイデア力が向上する

日経クロステック中山 秀夫氏の2020年の取材によれば、リモートワークの影響で「雑談」が減少し、「アイデア力」が低下したことが多くの企業で問題になっていた。またDropbox Japanの調査によると、アイデアやひらめきにつながる情報交換は「自分のデスクでの雑談」や「休憩室などでの雑談」など、「非公式な場」で生まれやすいという結果が出ている。

リモートワークでは必然的に雑談の機会が失われ、アイデアやひらめきは失われてしまうのだろうか? 実は、そんなことはないということを示す実例がある。

革新的な医薬品と医療ソリューションを提供する住友ファーマのフロンティア事業推進では、部署内での親密なコミュニケーションや雑談を大切にしている。

同部署ではルールとして、oviceのスペースに上司がいるときは「話しかけてOK」と定めて、気軽に声をかけて相談をすることができるよう工夫をしている。oviceでの会話の場で新しいものが生まれたという実績はまだないが、oviceでの雑談がキッカケでリアルなコミュニケーションが設定され、そのやりとりを通じてイノベーションが生まれたケースがあったそうだ。リモートワークでも、イノベーションの芽はしっかり出ている。

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<参照>
日経クロステック|テレワークで激減した「雑談」、放置すれば改善アイデアが生まれない
ASCII.jp|ビジネスのひらめきは“非公式な場”から生まれる ―Dropbox企業調査

ちょっとしたコミュニケーションを積み重ねていくことが大切

1on1やチームミーティングなどの「スケジュールを組んだ会話」しかできないというのは、リモートワークあるあるなのかもしれない。しかし、本記事で紹介したような「雑談によって生まれる可能性」を排除してしまうのは勿体ないと思う。

もしあなたのチームがコミュニケーションに困りごとを抱えているとしたら、メンバーの働く場所がオフィスでも自宅でも、声かけや雑談を含めたコミュニケーションを可能にするoviceをぜひ試してみてほしい。

リモートワークでは「1on1」も大切だが、小さなコミュニケーションの積み重ねが、働く上での満足度を高め、生産性を向上させていくのだから。


オンボーディングや、営業チームと営業支援チームの連携強化、「細かな確認事項」のための時間削減など、様々な目的でoviceは使われています。それぞれのケースを紹介。

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YUI SASANO
フリーランス歴10年目、現在25歳の作詞作曲家/SNSマーケター。アーティストや文化人、企業のSNSプロデュースの他、コラムニストとしても活動している。