テレワークが普及して以降、身近に行われるようになったオンラインコミュニケーション。様々なメリットを感じている方がいる一方で、気軽に話しかけられなかったり、ビデオの準備をする煩わしさを感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、よりスムーズにオンラインコミュニケーションをとり、働きやすい環境をつくるための方法を紹介していきます。
目次
オンラインコミュニケーションとは
オンラインコミュニケーションとは、インターネットを利用したコミュニケーションのことを指します。
対面でのコミュニケーションとは違い、相手と直接会う必要がないのがオンラインコミュニケーションの大きなメリットです。チャットツールやメールを利用したテキストベースのコミュニケーションや、通話ツールを活用したボイスコミュニケーション、web会議ツールを使ったビデオコミュニケーションといったさまざまな方法があります。
オンラインコミュニケーションは主に以下の3つに分類されます。
- テキストコミュニケーション
- ボイスコミュニケーション
- ビデオコミュニケーション
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
テキストコミュニケーション
テキストコミュニケーションとは、文章でのコミュニケーションのことです。具体的には、電子メールやチャットが含まれます。以前はメールが一般的でしたが、近年はその手軽さからチャットを採用している企業が大半です。
メリットとしては、記録が残るため後から確認できること、受け取った側が自分のタイミングで確認できること、が挙げられます。一方で、すぐに確認してもらえるかわからないため、すぐに対応が必要な連絡には向いていないのがデメリットです。
ボイスコミュニケーション
ボイスコミュニケーションとは、スマホの電話や通話アプリなどで会話をし、声で行うコミュニケーションのこと。すぐに連絡を伝えられるので、緊急性の高い内容の伝達に適しています。声で説明できることから、文章で伝えにくい内容の連絡にも相性が良いです。
しかし、電話をする際には一度手を止めなくてはいけなくなり、あまりボイスコミュニケーションが増えると作業効率が落ちてしまいます。内容に応じて、他のコミュニケーションと使い分ける必要があります。
ビデオコミュニケーション
ビデオコミュニケーションとは、Zoomといったweb会議システムやビデオ通話などで、声と動画でやり取りする方法のことです。実際に会わなくても、顔を見ながらコミュニケーションでき、相手の表情を見ながら話せるのがメリットです。
また、1対1だけではなく、複数人で画面をつないでコミュニケーションを取ることもでき、会議やランチ会など多様なシーンで活用できます。
オンラインコミュニケーションの難しさ
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オンラインコミュニケーションは、当然ながら対面のコミュニケーションとは勝手が違います。様々なメリットがある一方で、デメリットもあることを把握しておきましょう。
ノンバーバル・コミュニケーションがとりにくい
ノンバーバルコミュニケーションとは、言葉に頼らない非言語のコミュニケーションのことです。私たちは人と会話をする時、言葉以外の表情や仕草などから多くの情報を得ています。「メラビアンの法則」によれば、非言語の要素が人の印象の9割を決めているとも言われています。
オンラインコミュニケーションでは、対面に比べて、このノンバーバルコミュニケーションが取りづらいのが難点です。テキストや音声だけでのコミュニケーションはもちろん、ビデオコミュニケーションにおいても、対面に比べれれば相手の表情や仕草が読み取りづらくなります。
言語化する力とテキストを読み解く力が求められる
テキストコミュニケーションにおいては、自分の伝えたいことをしっかり言語化する力が必要になるのと同時に、受け取る側は読み取る力も必要です。うまく言語化できなかったり、間違って読み取ったりした場合には、仕事に支障を来す可能性も大きくなります。
あまりに意思の疎通がとれないようであれば、言語化や文章を読み取るための研修が必要な場合もあります。
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仕事の進捗状況が共有しにくい
オンラインコミュニケーションでは、仕事の進捗状況を把握しづらいと思っている方もいるでしょう。オフィスなら「あの仕事終わった?」と聞けば数秒で確認できますが、オンラインコミュニケーションではテキストを打ったり、オンライン会議をセッティングする手間が生じます。
このように、テレワークにおいては、チームでのスムーズな進捗管理が大きな課題になります。
反応に時間がかかる場合がある
テキストコミュニケーションの場合、メッセージを送ったからといって、相手がすぐにそれを確認できるかは分かりません。メッセージを確認する時間がとれない場合もあれば、メッセージを見逃している場合もあります。急ぎの用事で連絡をする場合は、別の方法でアプローチするのがおすすめです。
会話にタイムラグが生まれる場合がある
ビデオコミュニケーションの場合、通信環境によっては会話にタイムラグが発生するケースもあります。わずかな時間ですが、それによって会話のテンポが崩れたり、発話のタイミングが掴めずにコミュニケーションがしづらくなることも。ビデオツールを使う場所の通信環境に気をつけましょう。
オンライン・コミュニケーションをスムーズにする工夫
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オンラインコミュニケーションのストレスを軽減する方法を紹介します。
複数のコミュニケーション方法を用意しておく
複数のコミュニケーション方法を用意しておけば、状況に応じて使い分けられるため、スムーズにコミュニケーションができるでしょう。急ぎではない相談や報告、もしくは残しておきたい内容はテキストベース、急な用事や重要な相談なら音声やビデオと、状況に応じて使い分けましょう。
業務連絡以外のコミュニケーション機会を設ける
オンラインコミュニケーションがメインとなる職場では、雑談が減ってしまうことでメンバー同士の人となりを知る機会が自然と減ってしまいます。1on1やオンラインランチ会など、お互いのことを知る機会を作ることで、チームコミュニケーションが円滑になり、業務上のオンラインコミュニケーションもスムーズになるでしょう。
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既読したことを伝える
テキストコミュニケーションの場合、既読したかどうかは非常に重要な情報になります。ツールによっては、メッセージを開くと同時に既読したかどうか分かるツールもありますが、そうでない場合は「既読したらスタンプでリアクションする」「短くていいから返信する」などのルールをつくりましょう。
作業の進捗状況を共有する
普段から細かく作業の進捗を共有しておくことで、お互いの状況を把握でき、オンラインでもコミュニケーションがとれるようになります。Slackなどのコミュニケーションツールにはチャンネル機能があるため、プロジェクトごとやチームごとに細かくチャンネルを作ることで進捗を共有しやすくなるでしょう。
よりスムーズに進捗を共有するにはクラウドのタスク管理ツールを使うのもおすすめです。メンバーがどこまで仕事を進めたのか入力すればガントチャートなどに反映される機能もあるため、プロジェクトの進捗をわかりやすく可視化できます。
▼参考
oviceブログ | oViceが実践するコミュニケーション活性化施策【イベントレポート】
オンラインコミュニケーションを助けるツール
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ここからは、オンラインコミュニケーションの課題を解決するためのツールをご紹介します。
バーチャルオフィス
コミュニケーションを活発にしたいのであれば、「ovice(オヴィス)」のようなバーチャルオフィスがおすすめです。バーチャルオフィスを使えばオンライン上に作られたオフィス上で、メンバーがアバターを動かしながらコミュニケーションできます。
oviceならアバターを近づけるだけで話かけることができます。オフィスにいる時のように気軽に話しかけることはもちろん、隣にいて一緒に仕事をすることも、メンバーの様子をそれとなくうかがうこともできます。ミーティングや社内外を対象にしたイベントなど、様々なシーンでの利用が広がっています。
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ビジネスチャット
ビジネスチャットとは、ビジネス向けにカスタマイズされたチャットツールのこと。一般的なチャットツールに比べてセキュリティ性能が高かったり、大容量データを送受信できたりします。
メールよりもカジュアルに利用できるため、メールマナーなどを気にする必要がありません。ツールによっては通話機能やビデオ機能を備えているものもあるため、一つのツールで3種類のコミュニケーションを網羅できる場合もあります。
代表的なビジネスチャットツールには、以下のサービスがあります。
- Chatwork
- Slack
- LINE WORKS
- Microsoft Teams
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社内SNS
社内SNSとは社内利用向けにカスタマイズされたSNSのこと。通常のSNS同様、タイムラインに近況を投稿したり、メッセージを遅れる他、ファイルの管理共有にも使えます。
自分の趣味やプライベートについて投稿しておけば、まだ話したことのない人にも自分のことを知ってもらえますし、逆に話したことのない人のことも知れるでしょう。社内コミュニケーションを補足するのに重宝されています。
ビデオ会議ツール
ビデオ会議ツールとは、ZoomやGoogle Meetに代表されるような、ビデオを用いて通話できるサービスのこと。オンラインコミュニケーションの中でも、最も対面に近い感覚でコミュニケーションできるのが特徴です。
単に顔を見ながら話すだけでなく、資料を共有して見ながら話せたり、アイディアを出しながらブレストするのにも役立つでしょう。
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タスク管理ツール
コミュニケーションツールではありませんが、タスク管理ツールを導入することで、社内のコミュニケーションがスムーズになります。リアルタイムでメンバーの仕事の進捗状況を確認できるため、わざわざ確認する必要がありませんし、もしも部下が困っていると感じたらフォローもできます。
また、タスクを起点にコメントをつけられるツールもあり、タスクごとにコミュニケーションを集約することも可能です。タスクに関わる人や進行状況別にコミュニケ-ションを管理できるため、時系列を整理しやすくなるでしょう。
オンラインコミュニケーションは“多様な選択肢”でもっと良くなる
オンラインコミュニケーションの難しさは、情報量の少なさや、言語に依存したやりとりに起因します。それらを解決するためには、状況や内容によってコミュニケーションを選べる環境をつくることが重要です。
まずは社内のコミュニケーション課題を明らかにし、対策を考えてみましょう。その際は、この記事でご紹介したオンラインコミュニケーションに便利なツールの導入も検討してみてください。