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2024年をコラボレーション元年に!AIはどう使う?おすすめ機能5選

2023年、ChatGPTの進化がビジネスに変化をもたらしたと同時に、AIには「クリエイティブな作業はできるけど得意ではない」、「人の気持ちを汲み取ることが苦手」といった弱みがあることも判明した。

「人と人のコラボレーション」によるシナジーの重要性も高まっているが、そのためには報告・連絡・相談などのコミュニケーションに多大な時間を投資する必要がある。

この記事では、AIを活用して上記のようなコミュニケーションコストを下げ、生産性を向上させるのに役立つ「AIコラボレーションツール」5つを紹介する。ぜひ参考にしてみてほしい。

気軽なチャットからプロジェクトをスタートも可能? ChatGPT × Messenger/WhatsApp

DMなどカジュアルなチャット上でビジネスアイデアについて語ったり、新しいプロジェクトのブレストが盛り上がったりしたものの、その会話やアイデアをまとめるのが手間だった経験はないだろうか。

そんなときは、AIに要約を作成してもらうのがおすすめ。以下の方法では、Facebookメッセンジャーや、日本ではあまりメジャーではないが世界中に利用者を持つチャットアプリ「WhatsApp」のチャットスレッドの要約をOpenAI社のChatGPTに生成してもらうことが可能だ。

【方法①】Chrome 拡張機能の「GPT Workspace」を使ってWhatsAppの会話から要約を作成

  1. Google WorkplaceやGoogle ドキュメントなどのオンラインソフト上でGPTが使えるChrome拡張機能「GPT Workspace」をインストールする
  2. パソコンのブラウザでWhatsAppなどチャットアプリにログイン
  3. 要約してほしいWhatsAppのチャットを選択する
  4. 左下のメニューから「Summerrize」を選択して右下の送信ボタンを押す。メッセージの記入欄に文字数を指定することも可能。

このやり方はGoogle Chromeでログインできるチャットツール(例えばFacebookメッセンジャー)でも使える。

また左下メニューで「Change tone」を選択し、どのような雰囲気のアウトプットにするかを決めることも可能だ。この場合は「summerize」ではなく、送信ボタンで要約を指示する。

右下のメニューから「Precise(正確さ)」「Neutral(中立性)」「Creative(クリエイティブ)」のバランスも設定できるので活用してみてほしい。

アウトプットされたテキストは右下のコピーアイコンからコピーもできる。

参照:
GPT Workplace
How to Summarize WhatsApp Conversations with ChatGPT

【方法②】「TimelinesAI」を使ってWhatsAppの会話から要約を作成

  1. 「TimelinesAI」の共有受信トレイ機能付きプランへ加入する
  2. ChatGPTのAPIキーを取得する
  3. TimelinesAIにChatGPTインテグレーションを利用するサービスにAPIキーなどの必要な情報を提供し、連携する

上記の手順を完了した後は、要約がほしいスレッドを指定し、ChatGPTに対して要約をリクエストするだけ。ChatGPTが生成した要約は必要に応じてNotionや他のプラットフォームに統合して保存・共有することも可能だ。

▲TimelinesAIでWhatsAppのスレッドを選択

(出典:TimelinesAI 公式サイト Features

要約する際のポイントは「文字数」や「フォーカス点」を明確にすること。これによって、あなたが求めている要約文章により近いものを作成してもらうことができる。

参照:ChatGPT Integration: Generate a WhatsApp Chat Summary on TimelinesAI

アイデアのシェアとフィードバックをスムーズに Gamma

チームメンバーの異なる能力や強みを掛け合わせ、ひとりでは生み出せないものを創造していく「コラボレーション」のインパクトに期待している組織も多いだろう。しかしどんなコラボレーションも、まずはアイデアの共有から始まるといって過言ではない。

そこでおすすめしたいのが、アイデアを表現するためのツール Gamma。ドキュメントやプレゼン資料、Webページを数秒で生成できるだけでなく、従来のPowerPoint以上に躍動感のあるプレゼンテーションの作成が可能になる。

エンゲージメントを測定する機能も備えていて、反応のよかったページ等を分析することができ、「どの情報が注目を集めたのか」を客観的な数字で知ることができる。

また絵文字等での簡易リアクション機能やコメント機能により、気軽なフィードバックを行うことが可能。忙しいスタートアップでもチームの意見を瞬時に反映させられる。

参照:Gamma AIとは?使い方やメリットとデメリットをわかりやすく解説 |0xpanda alpha lab

チームのアイデア力を高める Miro

ChatGPTでのアイデアブレストが難しいと感じているなら、オンラインホワイトボードのMiroがおすすめ。

Web上で縦横無尽に広がるホワイトボードに付箋などを貼りながらブレストがができる。一人で使用するのはもちろん、チームで編集をすることも可能だ。

マインドマップ機能も搭載されており、情報の整理やアイデアの可視化をサポートしてくれるため、チーム内の認識を共有し、お互いの理解を深めることができる。

▲Miro プロダクト概要

(出典:Miro公式サイト

チームでブレストすると意外と本質から外れてしまいがちだが、核となる情報を可視化して中心に配置することにより、限られた時間で効率的なブレストをサポートしてくれる。

2023年5月にはAI機能を備えた新機能が実装された。この「Miroアシスト」に、思考を広げるアイデアをもらったり、洞察を抽出してもらったり、魅力的なプレゼンテーションやマインドマップを作ってもらうことも可能だ。

参照:2023年11月のリリース:Miro アシストで生成AIを業務フローにぴたっと沿わせる!そして「いつのまにか」イノベーション。| Miro

メンバーのアイデアを可視化し合えるFigJam

オンラインブレインストーミングツールのFigJamは、チーム全員がリアルタイムでアイデアを構築していく機能で、普段の会議ではあまり発言しないメンバーにも、自分のタイミングで発言できる(オンライン上でメモにアイデアを描く)スペースを与えられる。

また、FigJamファイル内のライブオーディオやチャットを利用して直接話し合うこともできるため、チームの反応を感じながら、リアルタイムで作業を進めることが可能だ。

▲FigJam

(出典:Figma公式サイト

また、2023年11月に発表されたFigJam AI(2024年1月現在、ベータ版が発表されている)では、AIにリクエストするだけで、一般的なプロジェクトに使えるテンプレートやチャートの生成、集まったアイデアの要約文章を作成してくれる。

ブレスト会議中、優秀なマーケターが議事録作成に追われてブレストどころではなかったり、会議前後の準備(組織図やプロジェクト管理シートなどのテンプレート生成)に多大な時間を費やしてしまった…といったことはないだろうか。

コラボレーションで一番大切なのは、良いインスピレーションを腐らせることなく、スピーディーに言語化・視覚化し、形にしていくこと。FigJam AIがあれば、付箋内容の並べ替えや整理、アイデアの要約文作成などはAIに任せることができ、会議後もスピーディーにアクションを起こすことができるだろう。

参照:FigmaにおけるAIツールの使用|Figma Learn

同時翻訳で言語の壁を乗り越える ovice

翻訳家を雇うほどではないものの、言語の壁を超えてコミュニケーションをしたい・・・そんなときおすすめなのが、バーチャルオフィスoviceの文字起こしオブジェクトだ。

対象プランに制限はあるが、文字起こしオブジェクト機能を起動させ、マイクをオンにして会話をするだけで、ユーザーの音声が文字起こしされるというもの。選択された言語に瞬時に翻訳されるため「言語を超えたコラボレーション」ができる。

▲文字起こしオブジェクトで同時翻訳される様子

(出典:oviceヘルプセンター

英語、韓国語、スペイン語など約60カ国語に対応しており、コミュニケーションの基本言語が日本語でなくても、自社が必要とするスキルの人材採用を可能にするだろう。

また、操作時に自分のウィンドウに表示されている内容をもとに議事録を生成することもできる。

※文字起こしオブジェクトを終了すると、各ユーザーの端末から会話内容を含むデータは削除され、oviceのサーバーでも保持しないため、ウィンドウ上に表示される議事録は必要に応じコピーして保管をしよう。

まとめ

AI技術を扱える人材の価値はますます高まっている。そうした人材を増やすことでチーム全体や企業としてAIを活用できれば、時間や手間を削減するだけでなく、より精密で生産性の高いコミュニケーション、さらにはメンバー同士のコラボレーションが可能になる。

その結果、アウトプットの質はより良いものになり、企業・社会にもたらすインパクトもより大きくなるだろう。

筆者もフリーランスとしてAIツールを使用しているが、AIを扱える人材がいてこそ能力を発揮してくれるものだと確信している。(補足だが、日本語の文章作成はまだ不自然さがあるなと感じ、執筆の際は活用できていない。本記事は筆者が時間をかけて書いたものなのでご安心?を。)

優秀なアシスタント=AIを有効活用するためにも、まずは色々なツールを使用してみることをおすすめする。本記事で紹介した機能で気になるものがあれば、ぜひ使ってみてほしい。


oviceの特徴や機能について詳しく見る

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YUI SASANO
フリーランス歴10年目、現在25歳の作詞作曲家/SNSマーケター。アーティストや文化人、企業のSNSプロデュースの他、コラムニストとしても活動している。