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部下との良好なコミュニケーションの取り方とは?そのコツやヒントを解説

部下との良好なコミュニケーションの取り方を心得て、上司と部下の円滑な関係を構築し、効果的に業務を遂行できる働きやすい職場環境をつくることは、多くの企業にとって課題のひとつです。この記事では、上司と部下とのコミュニケーションの取り方、コミュニケーションを妨げる主な要因や、効果的にコミュニケーションするためのコツやヒントについて解説します。社内コミュニケーション活性化への参考として、ぜひご一読ください。

上司と部下の良好なコミュニケーションは生産性向上や離職率低下に寄与

上司が部下と効果的にコミュニケーションを取り、円滑な関係を構築することは、チーム・組織の結束力の強化や、生産性の向上につながります。上司が部下の意見に耳を傾け、適切な接し方をすれば、部下のやる気が高まり、チームの人間関係も良くなるだけでなく、離職率低下にも効果的です。

また、円滑な関係が構築されていると、上司は仕事の指示を出しやすく、サポートもしやすくなるため、ミスの早期発見や解決が可能になり、業務もスムーズに進みます。ほかにも上司と部下が適切にコミュニケーションを取ることで、新しいアイデアやイノベーションが生まれ、新たなビジネスチャンスが広がる可能性もあります。

部下と良好なコミュニケーションを取る方法

上司は部下と効果的なコミュニケーションを取るために、どのようなことを心がければよいのでしょうか。

話しかけやすい雰囲気を意識する

部下との良好なコミュニケーションを目指すなら、威圧感を与えることは避けましょう。もし忙しい時に相談されたとして、「後にして」と突き返したり、手を止めず目も合わせずに短い指示だけで済ませたりするのは良くありません。部下と良好なコミュニケーションを取るためには、たとえ多忙であっても、作業中の手を止め、目を見てしっかりと耳を傾けるなど、上司自らが話しやすい雰囲気を作ることが大切です。

さらに、話を聞く際の表情や口調、声のトーンにも注意が必要です。常にジャッジを下すような厳しい口調や表情では、相手も萎縮してしまいます。できるだけ話しかけやすい、フランクで温和な表情や声色を心がけましょう。

部下の話を傾聴する

相談や報告を受けた時に、途中で口を挟んだり、話が終わる前に結論だけ言って終わらせたりするのも好ましくありません。上司にきちんと話を聞いてもらえないと、「どうせ相談しても自分の意見は聞いてもらえない」と、部下のモチベーション低下につながってしまいます。

ビジネスで活用できる傾聴のテクニックに「アクティブリスニング」というものがあります。具体的な手法は以下の通りです。

  • 途中で口を挟まず、時折相づちを打ったり、うなずいたりしながら最後まで話に耳を傾ける
  • 相手の目を見て話を聞き、表情や声のトーンにも配慮する
  • 時折オウム返しをして、話を聞いていることを相手に示す
  • 「はい」や「いいえ」で答えられない自由な回答を求める(オープン・クエスチョンを使う)

こうした手法を部下とのコミュニケーションに取り入れることで、話をしっかり聞いてくれていることが伝わり、部下が安心して話せるようになります。

ポジティブなコミュニケーションを意識する

「前も言ったけれど…」「またミスしたの?」などのネガティブな言葉は、モチベーションの低下につながります。また、たとえ本人を非難しなくても「彼のようなミスをするな」など、他者の悪口を言うのもよくありません。このような悪口は、「自分も陰で悪口を言われているのではないか」「同調しないといけないのではないか」など、部下に不信感や不安感を抱かせてしまうからです。

部下と接する際はポジティブな言葉を意識し、できるだけ笑顔や穏やかな表情、朗らかな声色など、明るい雰囲気を心がけましょう。

部下を認める

部下育成のためには、時には厳しく指導する姿勢も必要です。しかし、いつもダメ出しばかりでは、「どうせ何を言っても否定される」と部下も卑屈になってしまいます。小さなことでも良い結果を出せた場合にはしっかりと認めて、メリハリを意識しましょう。

たとえ結果につながらなかったとしても、改善点を自分で見付けられたなど、成長が見られた場合には、その過程を評価することも重要です。このようなコミュニケーションは、部下の安心感につながるため、部下は自信をもって仕事に取り組めるようになります。また、部下を認める際は、本人の目の前で、部下が行動した直後に言うと効果的です。

フェアな姿勢をもつ

誰しも多少、人に対する好き嫌いはあるものですが、職場でそれを露呈するのは厳禁です。もし部下を平等に扱わないと、ひいきされない部下のモチベーションは下がるばかりか、職場の雰囲気も悪くなるおそれがあります。

また、上司自らがミスをした場合も、フェアな姿勢を示すことが重要です。自分の非を認めなかったり、部下のせいにしたりすると、部下から信頼が得られなくなります。自分に非がある場合、潔く認めて謝罪すれば、誠実な上司と認識されて、部下からの信頼も厚くなるはずです。

部下に責任ある仕事を任せる

部下の成長に応じて、徐々に責任ある仕事を任せるのもコミュニケーションのひとつです。もし部下が高い目標にモチベーションの上がるタイプなら、本人のスキルで楽にこなせる仕事よりも、少し努力を要する仕事を任せてもよいでしょう。もし成功すれば、飛躍的な成長を遂げられる可能性があります。部下に仕事を任せる際は、なぜその仕事を任せたのか、理由も一緒に伝えると効果的です。

ただし、部下が業務上の問題に直面した場合などを想定して、いつでもサポートできる体制を整えておきましょう。上司が適切にサポートすることで、問題が早期に解決するだけでなく、フィードバックを伝えることで、部下が「ここが足りなかった」といった気づきの機会を持つことにもつながります。

さらに、一度仕事を任せたら、部下から相談されるまでできる限り余計な口を出さない方がよいでしょう。もし逐一指示を出すと、「やはり自分は信頼されていないのか」と部下が自信を失いかねません。それだけでなく、部下が自分で考えて問題を解決する機会も奪ってしまいます。信頼関係を築くなら、口を出したいところを自制して、見守る姿勢も必要です。

短時間でも部下と話す時間を設ける

多忙だったり、席を外すことが多かったりすると、部下と話す時間を取ることはなかなか難しいかもしれません。しかし、接点がなければ、部下との距離は縮まりません。5~10分の短時間でもいいので、できる限り部下と個別で話す時間を設けるように心がけましょう。

また、人事評価とは別にone on oneミーティングを取り入れるのも有効な方法です。大勢がいる場では話せないような個人的な悩みなども話しやすいため、部下のメンタル面の把握やケアも行えます。

お互いのスケジュールやタスクを共有する

上司の外出が多いと、部下が相談したいと思ってもタイミングが合わず、報連相が遅れてミスにつながるケースも少なくありません。重大なトラブルを防ぐためにも、部下と互いのスケジュールやタスクの進捗を共有しておくことが重要です。そうしたコミュニケーションのためのツールを取り入れることで、部下が上司に急に相談したい時もすぐに空いている時間が分かり、コミュニケーションも取りやすくなります。

部下とのコミュニケーションを妨げる要因

上司と部下の良好な関係を構築するためには、部下とのコミュニケーションを妨げる要因を把握し、問題改善に向けてできる限りの対策を講じることが大切です。

世代の違い

部下とのコミュニケーションがうまくいかない理由のひとつに、世代間ギャップがあるかもしれません。もし上司と部下に10~30年ほどの年齢差があったとき、雑談しようにも共通の話題が見付からないことも少なくありません。

あるいは、社会通念に対する身近さのギャップも挙げられます。たとえば、ワークライフバランス、ダイバーシティ(多様性)、ハラスメントといった社会通念は、はじめは耳新しい概念として登場し、やがて社会へ浸透してきました。そうした通念を当たり前のこととしてきた、1990年代半ばから2000年代に生まれたZ世代と呼ばれる人たちは、それが当たり前になった環境に置かれている一方、より上の世代となると、そうした通念との距離感があるかもしれません。そのため上司と部下とでは、たとえばハラスメントと感じることの境界線の認識が、異なるかもしれません。そうした観念の違いが、コミュニケーションを妨げている可能性があります。

異なる世代間で良好な関係を築くためには、自分の観念や価値観とは異なる部分があっても否定せず、部下の視点に理解を示すことが重要です。

直接顔を合わせる機会がない環境

コロナ禍や働き方改革により、現在はリモートワークやハイブリッドワークなど、オフィスだけを拠点としない働き方が、多くの企業で取り入れられています。こうした働き方は有用な一方、オンラインのみではコミュニケーションが取りづらく、出社日が違うと同じ部署でも顔を合わせてのコミュニケーションが乏しくなる可能性は否めません。

直接顔を合わせることが少なくても、空いた時間を使って部下と話すなど、自分からコミュニケーションを取る機会を作るよう心がけましょう。

話しかけづらい雰囲気

多忙で常にピリピリしていたり、話しかけられるとうっとうしそうに対応したりなど、上司が話しかけづらい雰囲気を醸し出していると、部下も萎縮して相談しづらくなります。その結果、報連相の遅れにつながり、重大なミスを招きかねません。

同一オフィス内で顔を合わせているにもかかわらずコミュニケーションが少ない場合は、自身が話しかけづらい雰囲気を醸し出していないか省みることも必要です。部下から話しかけられるのを待つだけではなく、自分から声をかけてみましょう。話す内容は仕事に関することだけでなく、雑談でも構いません。日頃から気さくに話せる関係を築いておくことが大切です。

部下とのコミュニケーション不足解消にはovice

部下をはじめとする社内コミュニケーション不足の解決策として、仮想オフィス「ovice(オヴィス)」を利用する方法があります。oviceは、リモートワークとオフィス勤務が混在する働き方など、現代の企業におけるコラボレーションの活性化に有効なバーチャルオフィスツールです。社員の物理的所在地に関わらず、ひとつのオンライン空間に集まることができるため、社員の「対応可」や「離席中」などステータスが分かるだけでなく、誰がどこで会議しているかなども可視化されるため、「なかなか上司がつかまらない」、「相談するタイミングが分からない」といった悩みを解消できます。

また、one on oneのコミュニケーションも可能です。リモートなどで拠点が異なると、距離感があって話しづらさを感じる場合がありますが、oviceなら距離に関係なく、あたかも同じオフィス内で働いているような感覚が得られます。雑談なども自然に生まれやすく、日常的なコミュニケーションが促進されるメリットがあります。

▼参考
バーチャルオフィスツールovice

まとめ

上司と部下が良好なコミュニケーションを取っていると、生産性向上や離職率低下など、さまざまなメリットがあります。コミュニケーションを良好に保つには、話しかけやすい雰囲気を意識し、部下を認めて気持ちをくみ取るなど、誠実に向き合うことが重要です。

リモートワークなどで上司と部下が顔を合わせる機会が少なくなっていても、仮想オフィス「ovice」を活用すれば、適切なタイミングで必要な会話をすることが可能になります。上司にいつ話しかけていいか分からないという部下の悩みも緩和され、社内のコミュニケーションもより活性化できるでしょう。

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