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テレワーク環境の整備におすすめのアイテム。在宅勤務をもっと快適に

2020年に続き2021年も、感染症の拡大防止の観点からテレワークの普及が後押しされました。通勤負担の軽減や、プライベートの充実が実現して生活の満足度があがった人もいるでしょう。一方で、業務の満足度が低下したように感じる人もいるのではないでしょうか。この記事では、テレワークのための自宅環境の整え方をお伝えします。思いもよらない改善ポイントに気付くことで、プライベートだけでなくオンでの満足度も向上させられます。

テレワークの広がりと課題

総務省「令和3年版情報通信白書」によれば、「過去一年間においてインターネットを使用したテレワークを実施した経験があるかについて」の回答は以下グラフのような結果となっています。在宅が34.8%、サテライトオフィスが4.1%、外出先が4.8%であり、テレワークを経験したことのある人の大半が在宅勤務だということがわかります。

テレワークの実施経験(n=753)
・在宅でテレワークをしたことがある 34.8%
・サテライトオフィスでテレワークをしたことがある 4.1%
・外出先でテレワーク(モバイルワーク)をしたことがある 4.8%
・テレワークはしたことがない 62%
▲テレワークの実施経験 出典<a href=httpswwwsoumugojpjohotsusintokeiwhitepaperjar03htmlnd123420html target= blank rel=noreferrer noopener>総務省|令和3年 情報通信白書のポイント<a>

テレワークは必ずしも自宅での勤務を意味するわけではありませんが、日本においては実質在宅勤務となっているようです。

ところが、そもそもオフィスと住居では、間取りや照明、家具など条件が大きく違ってきます。モチベーションや生産性をオフィスと同様の水準に維持するためには、レイアウトの工夫や家具を用意することが必要になってきます。知らないうちに体に負荷がかかってしまうこともあり、在宅勤務のための環境整備は健康への影響も左右する重要なトピックです。

テレワークに必要な基本アイテムと一工夫

テレワークに必要なアイテムの基本はデスク・椅子・PC、そして照明です。これらを揃えれば、まず、身体的な負担が緩和されるでしょう。オフィスチェアは意外にも場所をとるものです。デスクとあわせて用意するとなると、かなりの場所をとるため、住居の間取りによっては導入が難しいかもしれません。オフィスチェアの購入は諦めて日常使いしている椅子を使う、あるいは食卓用の椅子を新たに導入する場合には、体重が一点に集中するのを防ぐクッションを導入するとよいでしょう。また、どうしてもローデスクで執務にあたりたいという場合には「ゲーミング座椅子」を準備すると身体への負担がぐっと減ります。

業務に使うものはPCだけではありません。デスク回りの物品を必要なタイミングで出しやすい位置に保管することも、在宅勤務の快適さを左右します。業務の都合で、紙の資料がたくさんある場合には、PCラックやデスク下に入るワゴンを購入しましょう。また、有孔ボードを利用すれば、デスクワークに必要な筆記用具やケーブルを収納できるだけでなく、お気に入りの写真などを飾って気分を高めることもできるでしょう。

PCの外付けモニターを利用することで作業効率の向上も期待できます。部屋の明るさが不足する場合、スクリーンに取り付ける専用の照明(掛け式ライト)を付ければ視認性もあがり、快適です。

また仕切りを設けることは、気分の切り替えに大いに役立ちます。本棚や折り畳み式のパーテーション、あるいは観葉植物などを配置すれば、「このスペースにいる時は業務時間」のように無意識で気分が切り替わります。「デスク用テント」と呼ばれるアイテムも存在し、空間を頭の上まで仕切りたい場合にはうってつけです。

テレワークの基本アイテムには、安定したネット環境もはずせません。通信が不安定になりがちな場合には、メッシュWi-Fiを導入しましょう。またWiMAXを利用していて不便を感じる場合には、料理用のボウルを利用した「自作アンテナ」を試してみてもいいかもしれません。

<参照>ネットの教科書|WiMAX速度が4.4倍!1分で作れるパラボラアンテナの全て

理想のテレワーク環境を整えるおすすめアイテムは?

テレワーク環境を整えるといっても、予算に制限のある場合も少なくありません。予算別のおすすめ組み合わせと、その効果を紹介します。

①3万円台

予算が3万円程度の場合、椅子とモニターを購入しましょう。

  • 椅子(1.5万円~)
  • モニター(~1.5万円)

椅子は中古を狙うか、コストコのメッシュチェアを購入します。ただしコストコの場合は会員制であることや、廉価な商品が販売終了となる可能性もあるので、中古品で探す方が選択肢も多くなりおすすめです。

椅子とモニターとの予算比率は1:1にしなくてもいいので、椅子に2万円、モニターに1万円のように、実際に合わせて配分しましょう。この場合、デスクは食卓を引き続き利用する想定ですが、モニターを置く場所がなければサイドデスク、カラーボックスなどを配置します。

モニターがあることで、目に生まれる疲労感を大きく減らすことができます。また複数の資料やアプリケーションを一度に確認できるため、画面切り替えの時間を削減することにもつながります。

モニターを選ぶ軸には、画面のサイズの他、画面の高さ調節機能があります。多少値が張りますが、中古で見つけることができれば検討してもよいでしょう。目線が下に向かないのでその分、首や肩へのダメージを減らすことができます。モニターはある程度大きく存在感がありますので、もし色を選べる場合には白を選ぶことで空間への圧迫感を軽減することにもつながるでしょう。

②5万円台

5万円の予算の場合も、まずは3万円の予算と同様の方法で、椅子とモニターを用意します。残る2万円で、ヘッドセットを購入します。

  • 椅子(1.5万円~)
  • モニター(~1.5万円)
  • イヤホン(2万円)
  • PCスタンド(余った予算があれば、購入)

PCのスピーカーやマイクを利用することもできますが、テレワークではオンラインでのコミュニケーションがメインとなります。相手の音声をクリアに聞き取れること、こちらの発話が問題なく聞き取ってもらえることは重要です。「今何と言っていましたか?」「もう一回言ってください」というやり取りは時間のロスにつながってしまいます。ある程度品質が担保されるヘッドセットを選ぶべきでしょう。周りの音を軽減させるノイズキャンセリングイヤホンであれば集中力も保たれます。

また在宅勤務であることを考えると、家への出入りといった家族の生活音を聞き取りたいこともあります。こうしたケースでは、骨伝導のタイプがお勧めです。周辺の音を聞きたいという目的がなくとも、耳をふさがれることがないのでかけたまま過ごしても快適です。オンライン会議のたびにつけたりはずしたりというわずらわしさからも解放されます。

また予算が余るようであれば、PCスタンドを購入します。目線があがるので首肩への負荷を軽減できます。立った作業にも合わせて高さを調整できるスタンディングデスク機能付きの製品を購入すれば、長時間の作業でも座位と立位を組み合わせて腰痛改善も期待できるでしょう。

③10万円台

予算が10万円確保できる場合には、5万円の組み合わせに加えて昇降式デスクを導入します。昇降式デスクは2万円程度で手に入るため、この場合は椅子とモニターの予算をさらにアップします。

  • 椅子(~4.5万円)
  • モニター(~2万円)
  • イヤホン(2万円)
  • 昇降式デスク(~3万円)

昇降式デスクの選択においては、天板の大きさや色、キャスターがついているかどうか、高さの調節がどのくらい容易かを判断軸にします。またデスクの脚のデザインもさまざまな製品があります。

天板の色は室内の床や壁、家具の色と統一感のあるものを選ぶとよいでしょう。PCを載せるだけで天板のほとんどが占められてしまうような大きさだと、作業中、首や肩に負担がかかってしまいます。なるべく肘が載せられるくらいのサイズ感(90センチ〜)のものを選びましょう。電源コードなどの収納スペースがあれば、より快適に作業できるでしょう。

高さの調整は電動式、ガス圧式の2種類があります。それぞれデメリットもあります。電動式の場合は高さを変更させる際の手間がありませんが、コンセントの使える場所に配置する必要があります。また高さ変更時の音が気になるかもしれません。ガス圧式の場合は、使用者の体格や商品によっては作業を負担に感じる可能性があります。


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山浦雅香
1985年生まれ、茨城出身、東京在住。2007年北京に一年留学。ライター・編集。翻訳や中国向けSNSコンテンツ監修、中国VR展示会アテンドなども。